地域の困り事、一緒に解決を

　○…長年、民生委員・児童委員として地域の困り事と接してきた経験から、一人で抱え込まずに周囲に頼る大切さを十分に認識している。今回の会長就任により、八王子市民生委員児童委員協議会の代表会長との兼任に。社会福祉協議会が目指す役割のひとつについて、「個人の力で解決できない事柄を相談に来る機関」と説明し、『はちまるサポート』などの市内にある相談機関を充実させる意向を示す。

　○…八王子生まれ。就職で一度は八王子を出たが、北野町に戻り30年以上が経った。町会で副会長をしていた関係で、民生委員・児童委員の中でも子どもの福祉に関する活動を専門的に担当する「主任児童委員」の話が舞い込んだ。過去に、家庭の事情がある子どもを実子もいる自宅で預かった経験があり、「自分で良ければ」と引き受け、自営業のかたわら、専門機関につなぐ役割をまっとうした。「一度関わると、子どもたちのためにどうにかしてあげたいという思いが出てくる」と責任感をのぞかせる。

　○…主任児童委員から民生委員・児童委員に移行してからも、気持ちは変わらない。引きこもり、独居老人の孤独死、お墓…ひと昔前なら家族や親戚間で解決していたことも、超高齢化社会や家庭、社会の変化に伴い、容易には解決しにくい問題に。「変化することは仕方ないこと。時代に合わせ、課題解決のためのルールを変えていかないと」と持論を話す。

　○…息抜きは趣味のゴルフ。大学時代の友人らと集まってコースを回るのも楽しみのひとつだ。来年は、八王子社協設立１００周年の大きな節目。「超高齢化社会をいかにサポートしていくか」をひとつのキーワードとし、会長として地域社会の屋台骨を支えていく。