多摩市と京王電鉄(株)、独立行政法人都市再生機構東日本賃貸住宅本部(UR都市機構)は3月26日、市外在住の9組を招き、「多摩ニュータウンの魅力実感ツアー」を行った。3者連携で初の試みとなった今回のツアーは、「多摩ニュータウン再生」の一環として、ニュータウンの街並みや住環境等を市外の人に知ってもらい、定住促進につなげることが目的。市は「参加者に多摩市の魅力を伝えることができた」と手ごたえを話す。
第1次入居が開始されてから45年が経過する多摩ニュータウン。入居者の高齢化と公共施設や住宅の更新時期が重なり大きな課題となっている。そうした課題を解決しようと、多摩市では「多摩ニュータウン再生」をめざし、関係者と連携を取りながら様々な取り組みを進めている。
今回の「ツアー」もそのひとつ。ソフト面でまちの活性化、魅力発信をすることでニュータウンへの居住促進を図ることがねらいだ。実際にニュータウンの街並みや、住環境、子育て環境を見てもらい、1組には宿泊体験をしてもらおうと、市外在住の20歳から40歳までの夫婦や子育て中の家族を対象に、今年1月末から10組限定で募集を開始。市ホームページや京王線全線の中吊り広告等で告知を行ったところ、37件の応募があったという。
9組が参加
ツアー当日は、都内や山梨県大月市、千葉県浦安市から9組が参加(1組キャンセル)。聖蹟桜ヶ丘駅前に集合した後、永尾俊文多摩市副市長がガイドを務める中、バスで市内を回り、諏訪団地建替え事例として「Brillia多摩ニュータウン」や永山団地にあるモデルルーム「MUJI×UR団地リノベーション物件」等を見学。再び、バスで移動し、多摩センターの京王プラザホテルで昼食を取りながら、市内在住のファミリーとの交流会や、不動産相談等も行った。
昼食後、参加者が個々で多摩センター駅周辺を見学した後、多摩中央公園から遊歩道を歩き、鶴牧東公園などを見学した。
「良い印象を持った」
浦安市から参加した夫婦は「自然が多く、まちづくりも今住んでいるところと全然違うと感じた。団地の建て替えやリノベーションも実際に見ることができて参考になった。家族が増えたら選択肢として考えたい」と話し、調布市から参加したというファミリーは「多摩センターに関心があった。実際に来てみて、開けていて活気がある街だと感じた。歩車分離はとても良い。もう少し時間をかけてみることができたら良かったが、良い印象を持てた」とツアーを通して、多摩の魅力に触れた様子。
初の企画となった今回のツアーに対し、多摩市企画政策部は「概ね好評をいただくことができた。緑の多さや、住環境、歩車分離の充実に関心を持っていた方が多く、魅力を伝えることができたと思う。今回の結果を踏まえ、次回の開催を検討したい」と話した。また京王電鉄(株)も「実際に来て、街の良さを感じてもらいたかった。この企画を通して住んでもらったり、街に遊びに来てもらうことができれば」と話している。
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