多摩市は今年度、若い世代の定住、来街促進を目的に、39歳以下の若者を対象にした「多摩市若者会議」を企画。6月16日に第1回のワークショップを開催した。市内外から学生、社会人、主婦58人が参加し、多摩市のイメージや魅力について意見を出し合い、グループごとに「多摩が良くなる方法」を発表した。全4回のワークショップ等を通じ、若者から出たアイデアをプロジェクトとして実践し、市の事業としても検討していく予定だという。
多摩市は、国が2014年に策定した「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を受けて、市内の人口減少と、急速な高齢化に伴う諸問題を克服するために「しごと・子育て・健幸で選ばれるまち・多摩」をキャッチフレーズとした「多摩市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を昨年2月に策定した。
その取り組みのひとつとなるのが、今回実施した「多摩市若者会議」だ。この「若者会議」は、若い世代が「住んでみたい」「訪れてみたい」と思えるようなソフト面での魅力を創出することに加え、その魅力を発信していくことが目的。総務省地域資源・事業化支援アドバイザーでTAO代表の林田暢明氏をファシリテーターに、39歳以下の若者が集まる場所を作り、対話を通して未来志向の独創的なアイデアを創出し、プロジェクトとして企画・立案、実際に実践していく。市では、そのプロジェクトを、市の事業として実施していくかを今後検討していくという。
お披露目は10月以降
今回のワークショップは、3〜4人グループのテーブルでお茶を飲みながら意見を出し合い、席を移動し情報を共有していく「ワールドカフェ形式」で進められた。その中で「多摩市のイメージ」「若者が住みたい理想の多摩」「多摩の現実」などをテーマに活発に議論を交わした。最終的には各テーブルで「こうしたら多摩は良くなる」について意見をまとめ、「ナチュラルフィットネスタウン」「自然を活かしたアウトドア+飲み屋」「学園企業都市」「若者と高齢者の2世帯同居」といったアイデアが発表された。発表されたアイデアは8月4日に開催される第2回で議論され、フィールドワークなども行いながら、10月以降にお披露目されるという。
今回参加した市内在住の主婦は「自分が住んで感じている思いと、外から見た客観的なイメージが違って貴重な意見交換ができた」と振り返った。目黒区から参加した社会人の男性は「多摩に来たことがなかった。これだけの若者が集まって意見を出し合えたので、魅力的なまちをぜひ実現できたら」と話した。
市企画課では「当初の予定よりも多くの人に集まってもらえて良かった。こうして若者がやりたいことをできる環境をつくることも今回の企画の狙い。次回以降も活発な意見交換が期待できそう」と話している。
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