多摩市はこのほど、市内在住の小・中学生の医療費について、来年4月1日から保護者の所得制限を撤廃し、助成を拡大することを発表した。これにより、4月1日以降は、すべての小・中学生の医療費が1回の通院につき上限200円の自己負担だけとなった。市では「子育てしやすい街にしていきたい」と話している。
多摩市では、これまで就学前までの乳幼児は、健康保険が適用される医療費の自己負担額(2割分)を助成し、所得制限は行っていなかった。一方で、小・中学生については、健康保険が適用される医療費の自己負担額(3割分)を助成。通院1回につき上限200円を自己負担とし、保護者(生計中心者)の所得制限を行ってきた。
来年4月1日からは、その所得制限が撤廃され、すべての子どもが助成対象となる。ただし、国民健康保険または各種健康保険に加入し、生活保護、里親制度などを受けておらず、ひとり親医療費助成、障害者医療助成を受けていない子どもに限られる。なお、通院1回につき上限200円の自己負担については、引き続き実施するという。
現在、医療費が助成されている小・中学生は約8500人で、所得制限を撤廃することによって、4月1日から新たに対象となる子どもたちは約2500人になる見込みだ。新たに対象となる世帯には、今年12月末頃までに申請書を送付し、来年1〜3月に審査を行い3月末までには新しい医療証を送付する予定だという。
「子育てしやすいまちに」
小・中学生の医療費については、都内23区は所得制限も一部負担もなしですべて助成しており、26市の中では武蔵野市と府中市が23区と同じ助成を行っている。それ以外では八王子、青梅、羽村、西東京、福生の5市が所得制限なしで一部負担を実施している。
今回の所得制限の撤廃による市の扶助費は6千〜7千万円を見込んでおり、市が独自で負担するという。9月13日に行われた定例会見で阿部裕行多摩市長は「健幸都市を掲げる多摩市で、子どもの医療費を助成することで、子どもたちが健やかで笑顔でいられる街にしていきたい。子育てしやすいまちづくりを行っていきたい」と話している。
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