市立愛和小学校(阿閉暢子校長)は3月7日、文部科学省が推進する「早寝早起き朝ごはん」運動で文部科学大臣表彰を受賞した。同校は、2016年度から子どもたちの早起きの生活リズムの習慣化、基礎学習と学習習慣の定着を目指して、地域ボランティアの協力を得て地域未来塾「おはよう教室」を実施しており、それが評価された。今回、都内で同賞を受賞したのは同校だけで、市内では初。
今回、愛和小学校が受賞した「早寝早起き朝ごはん」運動は、文部科学省が推進する取り組みのひとつ。子どもたちの健やかな成長のために必要な、基本的な生活習慣の定着に向けた取り組みの推進を図ることを目的に、その活動が他と比較して顕著に優れ、地域全体への普及効果の高い取り組みに対し、2012年から隔年で表彰を行っている。今年は全国で50校が表彰され、都内で表彰されたのは同校のみ。市内では初の受賞となった。
地域の協力で
同校の「おはよう教室」が始まったのは2016年度から。冬場の登校が遅れがちになる子どもたちに、朝早く登校してもらい、温かい飲み物を飲みながら、学習への準備や宿題のわからないことを教員に質問したり、読書することで、心と体のリズムを作ってもらおうと試行的にスタートした。そうした取り組みが、多摩市教育委員会が推進している子どもたちの基礎学力、学習習慣の定着を目的とした「地域未来塾」へとつながり、昨年度から本格的に始まった。
同教室は、全児童から希望者を募り、週に2回、教室に集まり、始業時間前まで各々がそれぞれにテーマを持って30分ほど学習等に取り組んでいる。平均で毎回約50人が参加しており、1年生、2〜4年生、5・6年生が3教室に分かれて、地域の人たちや元教員、大学生のボランティアによる学習支援員の指導や見守りを受けている。またその際には、地域の人たちの登校時の見守りの協力も受けているという。
児童の自信に
阿閉校長は「基礎学力については、自信を持てる子どもたちが増えてきている。保護者からは、『早く寝て早起きをするようになった』という話や、地域の方からは『登校時によく挨拶をしてくれるようになった』という話を聞いています」と教室の成果を語る。教室に参加している木村優月くん(6年生)は「プリントがあってわからないことも先生に聞くことができて良い」と感想を話す。担当の難波遥教諭は「子どもたちが朝の授業に落ち着いて臨めるようになってきている。前向きな思いになれる場所になっていければ」と話している。
阿閉校長は「今回の表彰は子どもたちも自信になり、保護者や地域の方々も生活リズムをちゃんとしていこうと励みになると思う。今後も継続していく中で、参加者、参加率を上げて、子どもたちが1時間目から頑張ろうと思えるような体制をつくっていきたい」と今後の抱負を語った。
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