多摩消防署の1部特別救助隊がこのほど、7月5日(金)に長野県長野市で開催される「第48回消防救助技術関東地区大会」へ出場することが決まった。同隊は、5月14日から16日に夢の島訓練場(江東区)で行われた「東京消防庁庁内選考会」の「障害突破」に出場し、救助演技が優秀だったことが評価された。多摩消防署として関東大会に出場するのは6年ぶり。同隊のリーダー・天野龍消防士長は「関東大会を勝ち抜き、全国大会優勝を目指したい」と意気込みを語る。
特別救助隊は、救助に関する高度な知識と専門技術、特殊な資機材を駆使し、火災や交通事故、自然災害などの「困難性が高い」と判断される災害現場に出場する災害救助のプロだ。東京消防庁81署のうち24署で運用されており、多摩消防署では1997年4月に発足。1〜3部まであり、多摩市内を中心とした災害現場へ出動している。
今回行われた庁内選考会は、日頃の訓練の成果を披露する場として毎年開催されているもの。多摩消防署からは1〜3部の特別救助隊が、「障害突破」に出場した。障害突破は、5人1組(1人は補助者)で4人が協力しながら、壁の乗り越え、ロープ渡りやロープを使った壁の昇降、濃煙を通過するという基本動作によって、災害現場を想定した5つの障害を突破し「安全・確実・迅速性」を競い合うものだ。
当日、同種目には都内の28特別救助隊が参加。各隊が救助演技を披露し、多摩消防署1部特別救助隊(天野消防士長、齋藤康平消防副士長、古田勝平消防副士長、児成徹消防副士長、和田啓太消防士)がタイムと減点の少なさを評価され、関東大会に出場する東京消防庁の代表3隊のうちのひとつに選ばれた。
今年初めから、通常訓練の合間に選考会の訓練に励んできたという同隊。「運動会でもタイムを求めるだけの競技でもない。この訓練は、現場で人命救助につながるものなので、減点項目は絶対にしない、危険行為を絶対にしない、迅速性とともに安全確実をモットーに、『綺麗に美しく』を意識して練習してきた」と天野消防士長は話す。
多摩消防署から関東大会に出場するのは6年ぶり。同大会には、1都9県の消防本部から選抜された26隊130人の救助隊員が出場する。成績上位6隊は、8月25日に岡山県で開催される全国大会に出場することができる。
5月30日には、関係者に訓練の様子が披露され、隊員たちは多摩消防懇話会の峯岸忠会長、金子裕一郎署長から激励を受けた。メンバーの児成消防副士長は「貴重な経験なので、色々なことを吸収し、自分自身も成長して全国に向けて頑張っていきたい」と目標を語り、天野消防士長は「若くて経験は少ないけど元気があるチーム。リーダーとしてこのチームを全国優勝に導きたい」と意気込みを語った。
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