多摩版 掲載号:2020年11月5日号 エリアトップへ

愛宕在住中山善助さん 92歳、映画人生で初主演 日活俳優 昭和を語る

文化

掲載号:2020年11月5日号

  • LINE
  • hatena
主演を務める作品のポスターを手にする中山さん
主演を務める作品のポスターを手にする中山さん

 日活の大部屋俳優・近江大介として活躍した中山善助さん(92)=愛宕在住=が主演を務める映画『人生とんぼ返り』が11月22日(日)からラピュタ阿佐ヶ谷(JR中央線・総武線阿佐ヶ谷駅北口から徒歩2分)で公開される。石原裕次郎や月丘夢路ら、昭和を代表する大物俳優・女優らが主演を務める作品の数々に脇役として出演してきた中山さん。今回公開される映画は、92歳にして初の主演。公開を前に中山さんは「脇役が主役になるなんて驚きですよ」と笑顔で語る=中面・人物風土記で紹介。

 中山さんは、1928年(昭和3年)に京都の織物問屋の家に生まれた。その後、海軍航空兵に志願して合格。様々な部隊を経験し四国の宿毛基地で終戦を迎えた。終戦後、女優の付き人をしていた妹の借金を返済するために旅回り一座の文芸部で働いていたが、ある時舞台に上がることになり、剣劇役者となった。1953年(昭和28年)に、旅回り先で昭和を代表する映画監督のマキノ雅弘氏と会い、日活映画が再開することを聞いて、マキノ監督の家に居候することに。剣劇役者で磨いた技術をもとに、近江大介の名で俳優として歩み始めた。

斬られ役専門

 当時は、斬られ役がほとんどで、大勢の中の一人ではあったが「若くて、とんぼ返りや逆とんぼができたから目立つ。主役を引き立てることができた」と語る。京都の撮影所でその地位を確固たるものとした。ある時、TVの『桃太郎侍』の撮影時に、主演の高橋英樹さんに呼ばれて出演したこともあった。「斬られ役が良かったからヒットしたと、彼が言ってくれたのは嬉しかった」と目を細める。

 斬られ役以外でも『赤い波止場』『ギターを持った渡り鳥』『伊豆の踊子』『黒部の太陽』などの名作をはじめ、過去に出演してきた作品は数知れず。「500本以上は出ているから、どれが良かったかはよく覚えてないよ」と笑う。昭和の大スターたちが主演を務める映画の脇役として日活黄金期を支えてきた。

思い出詰まった作品

 その中山さんが初めて主演を務め、久々に銀幕に復活することになったのが今回公開される『人生とんぼ返り』だ。同作品で美術を担当する佐々木記貴さんが中山さんのファンだったことから、末永賢監督を迎えて映画を撮ることになった。

 作中は、居酒屋で飲んでいた中山さんが、主題歌を担当する漫談家の寒空はだかさんと店で居合わせるという設定。自身が生まれてからの激動の昭和を振り返るとともに、自身の生い立ちや出演した作品の写真をもとに思い出を語るというドキュメンタリー映画となっている。「話が来た時には驚いた。斬られ役が主役なんてとんでもないってね」。撮影は2年ほど前に行われ、2、3時間で終わったという。「ドキドキしたけど、無我夢中で話しました。話し出したら、いつの間にか終わってましたね」と撮影を振り返る。

 今回、ラピュタ阿佐ヶ谷では同作品の公開に合わせて、「日活映画を支えたバイプレーヤーたち」と題して、来年1月23日(土)まで昭和を彩った日活映画の作品の数々が公開される。中山さんは「映画が好きだった。あの頃は良き時代でもあった。もうみんないなくなってしまって寂しい。あの頃の思い出が詰まった作品なので、ぜひ観ていただければ」と話している。

 上映に関する問い合わせは同劇場HP、または【電話】03・3336・5440へ。

多摩版のトップニュース最新6

「食品ロス」応援求む

多摩市

「食品ロス」応援求む 社会

飲食・小売店 PRを支援

12月2日号

多摩と稲城 交流50年

多摩と稲城 交流50年 社会

合同で取り組み 協力進む

12月2日号

走るスーパー店員を育成

鶴牧出身会沢さん

走るスーパー店員を育成 スポーツ

監督としてNY駅伝導く

11月18日号

近隣地域で最多 活動進む

市内NPO法人

近隣地域で最多 活動進む 社会

背景に住民意識の高まり

11月18日号

「レンガ坂」来年改修へ

「レンガ坂」来年改修へ 社会

拡張し、イベントにも対応

11月4日号

多摩NT再生へ力

UR都市機構

多摩NT再生へ力 社会

コンパクトシティ目指す

11月4日号

あっとほーむデスク

  • 12月2日0:00更新

  • 11月18日0:00更新

  • 10月7日0:00更新

多摩版のあっとほーむデスク一覧へ

最近よく読まれている記事

バックナンバー最新号:2021年12月2日号

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook