京王電鉄(株)(関戸、紅村康取締役社長)は1月13日から東京都に採択された「MaaS社会実装モデル構築に関する実証事業」の「TAMa-GO(タマ・ゴー)」を開始した。同事業では、スマートフォン専用サイトを利用して、電車乗車券とお買物券や施設利用券などがセットで購入できるデジタルチケットの販売、デジタルチケットをスマホで表示して係員に見せるだけで駅の改札が通過可能になるなど、日常をより快適に過ごしていくためのサービスを展開。2月28日(日)まで実施される。
「MaaS(Mobility as a Service))は、一連の交通サービスとしてモビリティの最適化を図るため、複数の交通手段を組み合わせ、アプリ等によって一括検察・予約・決済を可能とする取り組み。都では、デジタルの力で東京のポテンシャルを引き出す「スマート東京」の実現に向けた取り組みの一つとして、移動の利便性向上、新たなサービスの創出等を後押しするため、2019年度から公共性、広域性、事業性を兼ね備えたMaaSの社会実装モデルとなる実証実験プロジェクトの支援を実施。「令和2年度のMaaS社会実装モデル構築に関する実証事業」を公募した結果、京王電鉄を含む3社の事業が採択された。
デジチケや経路探索
今回、京王電鉄が実施する実証事業の名称は「TAMa-GO(タマ・ゴー)」。スマホの専用サイトを利用して、「交通サービスの統合」「ラストワンマイルの補完」「生活利便性の向上」「エリアの魅力発信」の4つを柱にしたさまざまなサービスを展開するというもの。
そのサービスのひとつがデジタルチケット。京王線の乗車券(東府中〜中河原、百草園〜南平と聖蹟桜ヶ丘の往復)と京王聖蹟桜ヶ丘SCのお買物券(500円×11枚)が5000円などで販売されている(一部緊急事態宣言により販売を延期)。公共交通機関の最新の遅れを加味した「リアルタイム経路検索」、京王ライナーなどの予約サイトとの連携やシェアサイクル・タクシーを含めた「経路探索機能」、多摩エリアや高尾山エリアの京王線沿線のお出掛けスポット情報をデジタルマップで紹介するサービスも展開している。
相乗りタクシーも
1月26日(火)からは、聖蹟桜ヶ丘駅から市内聖ヶ丘・馬引沢・連光寺6丁目を結ぶ、タクシー車両を利用した「相乗り型輸送」もスタート。予め登録されている乗降地点まで輸送してくれるというもので、スマホの専用サイトから予約が可能。運行時刻は午前11時から午後4時。利用料金は一律500円(4歳から運賃が必要)。
さらに、2月1日(月)からは、バスの金額式IC定期券の利用者向けに京王多摩センター駅最寄りのサテライトオフィス「KEIO BIZ PLAZA」、シェアサイクル「HELLO CYCLING」、駐車場利用券をセットにした「モットクサブスク」も販売される(限定100人)。
同社では「コロナ禍でサービスを縮小した形になっているが、少しずつ登録者は増えている。引き続き登録してもらい、利用していただけるように努めていきたい」と話し、続けて「実証実験の中で、ご利用の方の意見を踏まえながら交通利便性の向上に資するサービスを構築していく。今後、交通と生活利便性に向けてサービスの拡充を目指していきたい」と今後について話した。
多摩版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|