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公開日:2021.11.04
「レンガ坂」来年改修へ
拡張し、イベントにも対応
多摩中央公園(落合)に隣接する通称レンガ坂(市道5─35号歩線の一部)が生まれ変わる。1980年代に築造され、地域住民に長く親しまれてきたが、近年は舗装の老朽化が目立つようになってきたことなどから、管理する多摩市は改修工事を決定。新たな坂はイベント会場にもなるようにしていく計画という。
レンガ坂は81年から翌年にかけて築造された自転車と歩行者の専用道路で、幅員15mの全長368m(勾配6%)。公園に隣接するほか、多摩センター駅や周辺の商業施設に近いこともあり、街中と住宅をつなぐ地域住民にとって欠かせない小道となっている。
しかし、近年は築造からおよそ40年が過ぎ、舗装の老朽化によって道が滑りやすくなり、坂周辺に植栽されているユリノキの倒木被害が目立つようになっていることから、市は3年ほど前から改修に向け調査を行ってきていた。
23年の完成目指す
市は来年1月以降から工事に着手する計画とし、2023年2月の完成を目指している。改修計画では舗装を改修し、道幅を拡張して歩車分離としていくほか、道沿いにある休憩スペースにキッチンカーが停まれるようにするなどして、この坂でイベントを開催できるようにしていく考えもあるという。
市担当者は「地域の理解を得ながら進めていく。工事期間は道幅が狭くなり通りづらい箇所も出てくると思うが、理解してもらいたい」と話している。
反対の声も
一方で、改修を反対する声も出ている。工事によって、街の景観を生み出している坂の両脇に植栽されているユリノキが伐採されてしまうためで、市は予定よりも多くの住民説明会を開催し、理解を求めていく考えという。
市によると、このユリノキの下には電話や電気の配線などがひとまとめになっている共同溝と呼ばれる箱型のものが埋設されていることから樹木は根を十分にはることができず、台風の突風などに弱い状態にあるという。「大きく育ち、近年は強風によって倒木する危険が増している。今回の工事は安全面を考慮すると避けられないこと」と市担当者は話し、新しい坂周辺には四季折々、みどりが楽しめるよう草木を植栽していく計画と説明している。
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