子育てママのコミュニティ「親子カフェおむすび」の代表を務める 石本 寛子さん 諏訪在住 42歳
子育てしやすい地域に
○…さまざまな性格の子どもを育てる家族が過ごせる場を作ろうと「親子カフェおむすび」を立ち上げたのが2018年。発達の差などに悩む家庭をサポートしマルシェやお話し会、クラブ活動などを通して地域とつながってきた。4月からは活動の幅を広げようと「むすび芽」に名前を変え、NPO法人化するために奔走する。「どんな親子も自分の求めている場所とつながれるような結び目になる場所にしたい」と意気込む。
○…長男を授かり、初めての子育てに悩み押しつぶされそうになっていた時に、公民館の子育て講座などに足を運んだ。そこで出会った友人と一年間、聖蹟桜ヶ丘にカフェを開き、無農薬野菜などを使用したランチを提供するなど居場所作りに力を入れた。諏訪名店街に場所を移してからは一人で運営を継続。「積極的に子どものことを周囲に話そうと決めたんです」と話し、徐々に視界が開けていった。
○…佐渡ヶ島の出身。「様々な経験をしてみたい」と上京し結婚を機に市内へ。中学生から保育園児まで4人の子育てに奮闘中。「子どもたちも協力しながら支え合っています」。団地の外国籍家族に子どもが生まれた時、夫婦の時間を取ってもらおうと世話を手伝ったこともあった。「近所の先輩お母さんが赤ちゃんを可愛がってくれるような、地域で子どもを育てる社会になったら」
○…子育てに前向きになれたのは自分だけの力ではなく、さまざまな居場所の存在や出会いがあったからだという。新生NPOでは、ロス食品の活用や交流会などを行おうと期待に胸をふくらませる。「私が頼りにさせていただいた方への恩返しのためにも、年齢、障害、国籍関係なく新しいものが生み出せる場にしたいですね」