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多摩 人物風土記

公開日:2025.05.15

多摩消防署の第31代消防署長に就任した
甫出(ほで) 憲治さん
多摩市在住 53歳

署員一丸で地域の安全守る

 ○...就任早々、関係機関へのあいさつまわりや市内の行事に出席するなど多忙な日々を過ごす。春のイベントでは多摩消防少年団のメンバーとパレードを行った。「一生懸命やっていて頼もしいと思いました」と微笑む。署員には公務員としてルールや根拠を明確にして、責任を持って仕事をしようと呼びかけた。「仕事が都民や仲間のためになっているか。署員と一緒になって取り組んでいく」と意気込む。

 ○...前職はテニスコーチ。「消防職員だった大学時代の友人に『消防に向いているよ』と言われて受けたら採用されてね。友人には感謝しています」。本庁では企画政策部や人事部などに携わり、池袋にある防災館の館長を務めたこともある。2011年には東日本大震災を受けて発足した震災対策課の立ち上げに携わった。

 ○...野球やサッカーに打ち込むスポーツ少年だった。高校や大学ではテニスに没頭した。小学4年から中学3年までは父親の仕事の関係でイタリアに住んでいたことも。「イタリア語はもう忘れてしまったけどね。サッカーが盛んで教室に通っていました」と振り返る。今は多摩市内を散歩やジョギングをして過ごす。「働くまちを知るために自分の足で動くことで勉強になるからね」 

 ○...高齢化による救急需要の増加が課題。また、気候変動による猛暑や災害の激甚化、感染症、首都直下型地震への備えなど消防・救急の役割は増している。「救急利用の適正化を呼びかけるとともに、救急隊員の体調管理も私の役目」ときっぱり。過去の災害などを知り尽くしている地元消防団や支援団体との連携を図っていく。「署員が全力で活動できるようにマネジメントしながら、一丸となって市民の安全を守りたい」

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