多摩市などをホームタウンとする女子サッカーの日テレ・東京ヴェルディベレーザが、昨年9月中旬から5月17日まで行われたWEリーグを16勝3敗3分の成績で制し、念願の初優勝を果たした。優勝報告のため、同クラブの岩崎心南選手と木村彩那選手らが5月28日、阿部裕行市長を表敬訪問した。
女子プロサッカーリーグ・WEリーグが発足して4シーズン目。3シーズン連続でリーグ3位に終わっていたベレーザは、優勝が決まらないまま最終節までもつれた試合に臨んだ。ホーム・味の素フィールド西が丘で行われたジェフユナイテッド市原・千葉レディース戦を3対0で勝利。同時刻に行われていた2位のINAC神戸レオネッサも勝利したものの、ベレーザが得失点差で上回り初優勝が決まった。2位の神戸とは勝点と勝敗数が同じのまま最終節まで争い、最後はベレーザが得失点差で5上回る接戦だった。
優勝トロフィーなどを手に多摩市役所を訪れた岩崎選手と木村選手は優勝を報告すると、阿部市長から花束が贈られた。阿部市長は「松田(前)監督のもと、素晴らしい成績をおさめることができた。優勝はうれしい。おめでとう」と賛辞を送った。クラブを代表して訪れた岩崎選手は「守備も攻撃も怠らないという練習を重ね、クラブがレベルアップし優勝に手が届いた。絶対に勝たないといけない試合で勝利をつかむことができた」と喜びを表した。木村選手は「リーグ戦の優勝はカップ戦とは重みが違う、全力で守備することを心がけてチーム全体でつかんだ優勝だった」と振り返った。
「多摩陸のおかげ」
多摩市とベレーザは、まちづくりの推進に関する基本協定を締結し、地域のスポーツ振興などに協働で取り組んできた。ベレーザが練習拠点とする多摩市立陸上競技場での公開練習やホーム戦への無料招待、サッカー教室などを行っている。
選手らと一緒に訪れた東京ヴェルディの中村考昭代表取締役社長は「多摩陸(多摩市立陸上競技場)の練習環境が良かった。毎週のように利用させてもらい、その影響は大きい。多摩市のみなさんと勝ち取った優勝」と話していた。
次期シーズンについて岩崎選手は「AFCへの挑戦やリーグ連覇を果たすためのチームを作り上げる。個人としては足りない部分もあるので、レベルアップしたい」と話した。木村選手は「チームとしては来季も結果を残す。自分ももっと貢献できるように成長し活躍する姿を見せたい」と意気込みを語った。
ヴェルディを応援している聖蹟桜ヶ丘にある中央商店会の飯島聖士会長は「ベレーザの活躍はとてもうれしい。Jリーグで戦っている男子も頑張ってほしい」と話していた。また、ベレーザ応援パートナーのカレーショップわくわく(稲城市大丸)のスタッフとメンバーは「優勝おめでとうございます。2連覇を期待しています」と声をそろえる。
新監督が就任
ベレーザは6月1日、松田前監督に変わり、新たな監督に楠瀬直木氏が就任することを公表した。楠瀬氏は東京ヴェルディユース、U-17サッカー日本女子代表の監督などを経験した後、2021年から25年3月まで浦和レッドダイヤモンズ・レディースの監督を務めていた。楠瀬氏は「約10年ぶりに緑のジャージに袖を通すことができることに感謝の思いと緊張感でいっぱいです。最大限の情熱と覚悟を持って取り組み、より一層愛されるチームとなるよう努力する」などとコメントしている。
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