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海老名・座間・綾瀬 人物風土記

公開日:2016.04.08

海老名市消防団の団長に就任した
高橋 裕之さん
国分北在住 53歳

トップの才覚ここにあり

 ○…ボランティア精神のもと地元住民で構成される「消防団」。有事の際の消火協力活動ほか日頃の消火栓点検やイベントでの啓発活動など、地域の防災力向上に努め、市民の暮らしに安心と安全を陰ながら届けている。「団員はサラリーマンなど、海老名で育った方以外も増えている。後世に歴史伝統を伝えつつ、良い影響を与えられるよう、2年しかない任期を全力で取り組んでいきたい」

 ○…消防団入団は23歳のとき。都内勤めの会社員から父が経営する企業に転職してすぐ、地元へ帰ってきた事を聞きつけた先輩から誘いを受けた。入団後は海老名青年会議所や商工会議所、自治会、PTAなどのまちづくり団体に所属。仲間の輪とともに自身の見識を広げ、舵を取る役を数多く任せられた。「月に一度、家でご飯を食べる日は『カレンダーに丸をして』と家族言われましたね」。笑顔で語る姿からは、苦労以上に得たものの大きさが伺える。

 ○…本業は東柏ケ谷にある広告会社「(株)栄信社」の代表を務める。組織論を語れば、言葉が溢れるように出てくるほど話の引き出しが多く、その話術で聞き手は魅了される。考え方は論理的だが、目標を決めてからの行動は情熱的な性格。最近では、仕事の作業時間を減らし売上を伸ばすといった社員全員が前向きに取り組める環境を整えたという。「目標を一つ達成すると人は上昇志向になり、物事が上手く運ぶようになるんです」と持論を語る。

 ○…地域の様々な活動の中心には消防団経験者が多い事から「消防団組織は人材育成につながる」と分析する。「昔と違って、勧誘に行けば、チャイム越しに『いりません』なんて言われる笑い話もあるけど、まちのため、自分のためにも是非仲間になってもらいたい」と、活動の対価には大きな自信を覗かせる。同じ目的に向かって活動していけるよう、リーダーとして組織に磨きをかけていく。

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