海老名・座間・綾瀬 人物風土記
公開日:2018.04.13
海老名市美術協会の会長に就任した
榎木 敏夫さん
柏ケ谷在住 72歳
個性を尊重する「人づくり」
○…今年で45回目を迎える協会展をはじめ小品展や市民文化祭への協力など、長きにわたり地域の芸術文化の発展に寄与する「海老名市美術協会」。現在、会員数は50人。”仲良く楽しく”をモットーに芸術の魅力を広めている。「美術初心者から全国的な公募展で賞を受賞する人がいたりなど楽しい会です。何歳になっても続けられるので興味がある人はぜひご参加を」と呼び掛ける。
○…芸術分野に携わるきっかけになったのは大学生のとき。教員育成に力を入れる学校に入学し、絵画から写真・陶芸など、あらゆる作品づくりを通して芸術を学んだ。卒業後は横浜市の小学校に教諭として着任。将来的には芸術関係の仕事をする予定だったが、子どもを育てる楽しさにはまってしまい8校にわたり教諭生活を務めた。「大人が敷くレールを歩ませるのでなく、『考える・決定する・実行する』を委ね、生きる力や自立心を育てる事をテーマにしていました」と振り返る。子ども好きが高じて、当時通っていた学校圏の地域サッカークラブの指導者を務めたことも。
○…現役時代は学校関係だけでなく横浜美術館でも勤務。芸術を楽しめるよう数々の講座などを企画し運営した。こうした経験を活かし、現在は座間市内で造形教室を開催。「モノ作りを通して、はさみで綺麗に紙を切る方法や工具の使い方など、普段の生活でも使える技術を伝えています」
○…退職を機として8年前に美術協会に入会。頼まれたら断れない性格で協会内での様々な役をこなしてきた。向上心は冷めやらず、現在も勉強を怠ることなく自分の作品づくりにも取り組む。「極める事が無いからやり続けられる。子どもや地域の方から元気をもらいながら活動しています」と笑顔を見せる。
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