10周年記念演奏会を開催する「アンサンブル楓」の代表を務める 丸山 洋一郎さん 74歳
音楽の感動を分かち合う
○…ハープとヴァイオリンの中間のような清澄な音色を奏でる擦弦楽器「プサルタ」。その魅力や演奏の楽しさを伝えている『アンサンブル楓』の発起人として指揮を執る。結成から10年、今では各方面から依頼を受け、年30回を超える演奏会を開催している。会のモットーは、誰もが知る童謡や唱歌、歌謡曲を選び、一緒に歌ってもらうこと。「歌詞カードは使わずにスクリーンに映すことで顔が上向き、喉も開くので自然と舞台との一体感が生まれる。合奏を楽しむだけでなく会場の皆さんとも感動を共有したい」
○…メンバーが弾くプサルタはすべて自身の手作り。材木選びから加工、組み立て、調弦のほか、楽譜ソフトを駆使して曲のアレンジまで一手に担っている。楽器作りとの出合いは、アルプスホルンの演奏メンバーを募集する記事を見掛けた20年前。「楽器は丹沢の木で自作すると知って、工作好きの血が騒いだ」と笑う。その後もプロ顔負けの技術で、プサルタや胡弓などを手掛けてきた。「楽器には『こうでなければいけない』という規則は無く、音合わせも耳に心地が良いかどうか。作る喜びと弾く喜びがあるから続けられている」と語る。
○…北関東出身。もの作りの原点はラジオの構造が知りたくて分解してしまった少年期まで遡る。工業高校卒業後は富士ゼロックスへ。長年、技術開発に携わっただけに職人気質かと思いきや、ウイットに富んだ会話と温和な雰囲気で女性ばかりの会を上手に導いている。「指導の難しさもあるけれど、やめる人もおらず、楽しくやっている」
○…「海老名おわら四季の会」の副会長も務め、こちらも胡弓の奏者として発表会を控えている。「30代で三味線の音に衝撃を受けて10年続けたことが今に繋がっている」。この先も音楽が人生を彩る。
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