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公開日:2020.12.25

縄文時代の翡翠(ひすい)が出土
座間市南栗原の下谷遺跡で

  • 発掘された翡翠の太珠(原寸大)

  • 発掘調査風景(現在は埋め戻されています)

 座間市教育委員会は、昨年9月から11月にかけて実施した南栗原4丁目の下谷遺跡の発掘調査で、縄文時代中期の集落跡を発見した、と発表した。住居跡からは県内では希少とされる「翡翠(ひすい)の太珠(たいしゅ)」も発見された。縄文時代の翡翠の発見は市内で初めて。(」も発見された。縄文時代の翡翠の発見は市内で初めて。)

 発掘調査で発見された「翡翠の太珠」は、長さ4・4cm、幅1・8cm、厚さ0・7cm、重さ11g。直径0・5cmの「穿孔(せんこう)」があり、装飾品として使われていたとみられる。発掘終盤の昨年11月に土器などとともに発見された。

 市生涯学習課によると、翡翠原石の産出地は新潟県糸魚川流域に限られるため「県内で発見される例は少なく希少性がある」という。長円形に加工され、穴が空けられるなど、当時の技術の高さも知ることができる。

 12月12日には、発掘作業を行った吾妻考古学研究所(町田市)の主任研究員、浅賀貴広さんが市民向けの講座を開催。「翡翠の太珠」は有力者が身に付ける装飾品で、千葉県で採れる琥珀との物々交換で新潟から甲府地方を通って座間の地にやってきた可能性を指摘した。

 「翡翠の太珠」は現在、調査報告書を作成するため同研究所が他の出土物と同様に保管。集落跡のため出土品は多く、保管箱(テンバコ)は数十箱に及ぶ。市に返還されてからの取り扱いや公開のタイミングについて検討している。

 発掘調査は、土地の開発に伴って遺構が失われる前に実施したもの。発掘現場は調査終了後、家屋が建築されている。

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