海老名・座間・綾瀬 人物風土記
公開日：2022.08.19
県立座間谷戸山公園の園長を務め、「ナラ枯れ」対策にも奔走する
菅原 正士さん
座間市在勤 61歳
自然を愛し、自然に生きる
○…都市部としては貴重な自然生態観察公園「県立座間谷戸山公園」で昨年９月から園長を務める。ナラ科の樹木が集団枯死する「ナラ枯れ」では甚大な被害を受け、最前線で対応にあたる。「20年前にも勤務していたので、着任時は被害の大きさに驚いた。ただナラ枯れを除けば、20年前と比べ成熟した良い公園になっている。駅から徒歩10分で豊かな自然があるのはとても魅力的」
○…「今オオタカが飛びましたよ」。園内を歩くと、いきいきとした表情で園内の状況を解説し、行き交う人へのあいさつも欠かさない。心がけているのは、「また来たくなる公園づくり」。「数値に換算できない心のうるおいや安らぎを提供するのが使命。ここは地域のボランティアの方が協力的で、初夏にホタルも一日１００頭以上見られるようになった。魅力がさらに増している」
○…川崎市生まれ。幼い頃から自然公園に通って遊んでいた。大学で農学部に進むとユーグレナなどバイオ研究に打ち込み、卒業後は黎明期だったプリペイドカードの開発や自動車塗料の開発に携わった。子どもの誕生が転機となり「子どもの笑顔のために働ける仕事を」と34歳で県公園協会に転職。「募集していなかったが、本部におしかけ『絶対に私を雇った方がいい』と伝えた」と当時を振り返り頭をかく。
○…園長としては津久井湖城山公園、辻堂海浜公園に続き３園目。「県立公園はどこも個性があってやりがいがある」。プライベートでも野鳥や自然の風景を撮影。キャンプは40年以上続く趣味で、今も年に数回は富士山麓などに出かける。「自然は生活インフラではないが人が生きていく上で必要なものだと思う。もっと良い公園を作っていきたいですね」と笑顔を咲かせた。
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