海老名市河原口の特別養護老人ホームさつき(小林由貴子施設長=人物風土記で紹介)が、介護にがんばる事業所を応援する県独自の取り組み「かながわベスト介護セレクト20」を受賞した。11月4日、横浜市の新都市ホールで開かれた「介護フェアinかながわ」(県主催)の中で、黒岩祐治知事から表彰状を受け取った。
「かながわベスト介護セレクト20」はサービスの質の向上や人材育成、処遇改善に顕著な成果をあげた事業所を表彰し、奨励金100万円を交付する県独自の取り組み。
現在の介護保険制度では、利用者の要介護度が改善すると介護報酬が減額となる。このため利用者の自立をめざす介護事業者や職員の努力が反映されにくいことから「がんばれば報われる」という機運を高めようと、2016年に創設された。
県内で訪問や通所、居住、入所系サービスを提供する介護事業所が対象で、今年度は要件を満たした92事業所が応募。外部有識者で構成する選考委員会の審査を経て20事業所が受賞した。
職員の提案
同施設は利用者に対するサービスの質の向上をめざし、睡眠時の心拍数、呼吸などを測定する介護ロボットや体調面、介護記録といった情報を職員間で共有するICT機器の導入などが評価された。
また、「食事は健康に直結する」という考えから管理栄養士や機能訓練士など多職種で連携して利用者の摂食嚥下を確認するミールラウンドも実施し、職場での言葉づかいや身だしなみを他者が評価するなど、職員の提案で生まれたさまざまな工夫の実践も受賞を決定づけた。
小林施設長は受賞について「職員の日ごろの努力による取り組みが評価されたものと受け止めています。感動しました」と話した。
節目の挑戦
同施設は、海老名市内で特別養護老人ホームのほか、保育園1施設を展開する社会福祉法人ケアネットの運営で2003年に開所した。
「かながわ介護セレクト20」への応募は新型コロナの影響で見送っていたが、20周年という節目に初めて挑戦を決めた。
小林施設長は今後について「受賞がゴールではなく、地域が何を求めているのかニーズを探りながら、要望に応えられるよう努力を続けていきたい」と話した。
|
|
|
<PR>
海老名・座間・綾瀬版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
<PR>