海老名市の給食調理施設「食の創造館」の館長を務める 加藤 謙次さん 海老名市在勤 45歳
思い出に残る給食を
○…海老名市職員として2年前から給食調理施設の整備に携わり、4月1日に直属の上司から館長のバトンを受け取った。中学校給食がスタートした9日には、柏ケ谷中学校で生徒たちが嬉しそうに給食を頬張る姿を微笑ましく見守った。「前館長が特に気にかけていた安全で安心な給食の提供はこれまで通り大前提。栄養士と一丸になって安心で安全、美味しい給食をつくる努力をしたい」と襟を正す。
○…横浜市生まれ、海老名市育ち。屋外で運動するよりも読書やゲームを好む幼少期を過ごした。好き嫌いが激しく、「給食は残さないようにがんばって食べていた」と頭を掻く。「育った地元で働きたい」と市役所に入庁すると、会計課や市長室など主に内部管理に携わり、就学支援課に着任して学校給食に関わった。「薄味なのに旨味がしっかり」。ダシの取り方にも工夫を凝らす調理方法に驚いた。
○…中学校給食調理施設「食の創造館別館」は、新型コロナや資材調達に遅れが生じて完成は当初の予定よりも6カ月ずれ込んだ。施工業者とのスケジュール調整は夜遅くまでおよぶことも度々あった。2人の息子が待つ自宅では「1本まで」と決めたアルコールで疲れを癒し、「給食は必ず母親の負担軽減になるから」と言い続ける妻の言葉を明日の活力に変えた。
○…海老名市の中学校給食の今後について、「郷土愛の醸成に向けて地場食材を積極的に取り入れてみたい」という構想を描く。近隣の農業支援センターの協力を得て、食材の旬について情報収集するなど仕組みづくりに動いている。「大人になっても給食の記憶を残してくれたら嬉しい」。将来を背負う子どもたちの成長を支えることが使命と捉えている。
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