下水道管の腐食による破損などが原因とみられる埼玉県八潮市の道路陥没事故を受け、神奈川県は、1月30日から各地で緊急点検を開始した。県が管理する総延長約127Kmの相模川流域下水道管のうち、海老名市や座間市、綾瀬市などを通る約58Kmを点検。結果は県ホームページで公表し、危険度に応じて早急な補修が行われる。
国土交通省が1月29日に、全国の下水道管理者に下水道管の緊急点検を要請。これを受け、県は処理流量が1日あたり30万㎥以上の処理場に接続する直径2m以上の下水道管を対象に点検を始めた。対象地域は海老名市、座間市、綾瀬市、厚木市、相模原市、平塚市、藤沢市、茅ヶ崎市、伊勢原市、愛川町、寒川町、大磯町の9市3町で総延長は約58Kmに及ぶ。
点検は2回に分け、一次点検では下水道管が埋設されている路面の変状や、管路に土砂が流入して汚水の流れが阻害されていないかなどを目視で確認。国土交通省の要請に基づき、2月3日からは下水道管が埋設された道路の路面下の空洞調査も追加した。
空洞調査は専用車両を使い、路上から照射したレーダーの反射波を解析し、路面下約3mの空洞の有無を確認した。それぞれの調査について県は、「2月7日までに完了させる」としている。
二次点検では、一次で異常などが認められた所に加え、23年度末までの定期点検で補修が必要と判断された65カ所について、テレビカメラを使い管路内部の劣化の進行を詳しく調べる。一次、二次点検の結果は、県流域下水道整備事務所のホームページで公表される。
5カ所で「緊急性」
県によると、65カ所のうち5カ所は水道管の腐食などが進んで事故につながる恐れがあるという。緊急に補修を要する状態のため、今年度中に管を交換するなど対策し、残り60カ所は今後3年間で順次補修を進めるという。
県下水道課では「1日も早く安全をお伝えし、安心して暮らしていただきたい」と話している。
3市も独自点検
海老名市、座間市、綾瀬市も各市で管理する直径80cm以上の下水道管を対象に緊急点検を実施している。
3市とも県が実施する一次点検の内容をもとに、下水道管の腐食を招く恐れのある硫化水素の発生しやすい所も目視で点検した。海老名市はすでに点検を完了しており、座間市は1月30日から2月7日まで、綾瀬市は1月31日からのスケジュールで順次点検が進められている。
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