綾瀬市トウモロコシ部会で部長を務める 飯野 広士さん 綾瀬市早川在勤 46歳
農に魅せられ、不惑の挑戦
○…綾瀬に広がるトウモロコシ畑では、糖度が高くなる夜明け前に収穫し、その後すぐに出荷される綾瀬の特産品「菜速(さいそく) あやせコーン」が育てられている。生産に携わってから6年目。今年から部長として生産者8人をまとめる役を担う。「やるからには目標を持ちたい。知名度を上げて、売り上げの向上につなげていきたい」と意気込む。
○…横浜市出身。大学卒業後は一般企業に就職した。当時、食中毒や産地偽装など、食の安全を脅かす事件が相次ぎ、「自分で安心・安全な食材を作りたい」と考えた。どこで何を育てるべきか考えていた際に「菜速 あやせコーン」がブランド化したことを伝える新聞記事を読み、「これだ」と一念発起。40歳で会社を辞め、海老名市のかながわ農業アカデミーに入学し、翌年から綾瀬に移り住んだ。
○…まさに不惑の就農。「先輩たちに恵まれた」と感謝を述べる。畑にいれば声をかけてくれ、アドバイスをくれる。輪に入れてもらえたことが嬉しかった。収穫期には午前0時頃に起床し、1時頃には作業を始める。出荷を終えたら朝食をとり、その後も農作業。「大変」の根底には「楽しさ」がある。「ビニールのかぶせ方や肥料のやり方ひとつで結果が変わる。試行錯誤することが面白い」
○…息抜きは映画鑑賞。学生時代からの趣味で、邦画から洋画まで幅広く見る。農作業中には、お気に入りのコメディー・ミュージカル作品『ブルース・ブラザーズ』の挿入曲を聴く。好きな食べ物は「トウモロコシ」。自分で作りはじめてさらにとりこになった。「おすすめは皮ごとそのままレンジでチン。採れたてだからこそシンプルに」。トウモロコシへの愛はまだまだ広がりそう。
|
|
|
|
|
|