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海老名・座間・綾瀬 人物風土記

公開日:2025.07.11

劇団えびな座で座長を務める
磯田 貞子さん
海老名市柏ケ谷在住 91歳

劇に魅せられ、人生謳歌

 ○…海老名市を拠点に活動する市民演劇サークル「劇団えびな座」。「劇の上手い下手より、楽しく演じる」が会のモットーで、小道具や衣装も手作り。気軽に入れる劇団を目指し、座長として団員と力を合わせ、築き上げてきた。今は自身は演じずに練習や公演に顔を出し、見守る立場。「演者や観客が楽しそうだと、私も楽しくなる」と声を弾ませる。

 ○…東京都品川区出身。商店街の床屋が生家で、向かいには松竹の映画館があった。従業員について行ったり、一人で館内に潜り込んだり、時間が空けば映画をした。中学1年生で終戦を迎えると、世間は洋画ブームになり、友達と新宿の映画館に通い詰めた。就職してからは歌舞伎に熱中し「自分でもやってみたい」と思い、義太夫教室に。好きが高じて70年間舞台に立ち続けた。「思い返すと、ずっと劇の世界にいた」とほほ笑む。

 ○…長らく小田急沿線に住み、70歳の時に海老名に移り住んだ。駅に近く、落ち着いた環境。「ここが終の棲家。地域になじみたい」と感じ、積極的に地域サークルに参加した。ボイストレーニングサークルに参加した際に、講師と「海老名に市民劇団を作りたい」と意気投合。市の公民館講座の公募に応募し、2009年に「劇団えびな座」を立ち上げた。

 ○…趣味は娘の陽子さんとの旅行。仏像が好きで、出先では寺社仏閣を巡る。家では昔と変わらず家事をこなし、家族からは「90代に見えない」と言われることも多いという。元気の秘訣は歌を歌うこと。月に2回ほど民謡教室に通い、腹式呼吸を意識した発声練習に取り組んでいる。「発表会で年齢を聞かれ、驚かれるのが楽しくて仕方ない」と笑みを浮かべる。いくつになっても遊び心は忘れない。

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