海老名・座間・綾瀬 文化
公開日:2025.08.09
百年の講椀器具展示
綾瀬で文化財企画展
綾瀬市役所7階市民展示ホールで24日(日)まで、令和7年度文化財企画展「新指定文化財と綾瀬の講中道具」が開かれている。午前9時から午後4時。入場無料。
展示されている品々は、現在の蓼川1丁目から3丁目の家々で構成されていた「蓼川谷戸講中」と呼ばれる互助共同組織で所有されていたもの。冠婚葬祭などの特別な行事で用いる高価な食器や道具を共同で出資して購入、管理していた。
会場に並ぶ道具は717点におよび、主に明治から昭和初期にかけて揃えられたもので、一部は幕末のものもある。最盛期の1965年には1年間で15回ほど用いられたが、時代の変化に伴い使用頻度は減少。98年に使われたのが最後で、講中の解散に伴い2013年に市へ寄付された。
道具一式が揃っていたことに加え、器具の貸出記録である帳簿類も9点残っていたことから「綾瀬市域の近世から近現代にかけての地域文化や人々の暮らしを考える上での重要な資料」と評価され、今年3月に「民具」として初めて市指定文化財に指定された。
担当者は「ぜひご来場いただき、現物を見ていただいて、当時の人々の暮らしに思いをはせてほしい」と話している。
8月23日(土)の午前11時からは桜美林大学非常勤講師の加藤隆志さんと市文化財保護委員の小川久治さんを講師に迎え、綾瀬の講中道具を学ぶ特別講演会が開かれる。
(問)市生涯学習課【電話】0467・70・5637
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