海老名・座間・綾瀬 人物風土記
公開日：2025.10.17
無料相談会を開く、県行政書士会海老名・座間支部の支部長を務める
馬目 慎一郎さん
海老名市中新田在勤 57歳
道を示す、伴走者
○…10月の行政書士制度広報月間に、毎年無料相談会を海老名と座間で開いている。遺言や成年後見制度など、相談内容も多様だ。悩みはじっくり聞かねば現れてこない。解決の道筋を示すうちに相手の表情が晴れやかに、目が輝くことがある。行政書士としてのやりがいを感じる瞬間だ。「私より年上の相談者もおられます。人生の先輩から、学ぶことばかり」
○…大学卒業後はインテリアメーカーに就職し、家具販売の現場にも立った。先輩から教わったのは「仕事は足し算」という言葉。地道な努力の積み重ねしかないと、店舗に並ぶ商品の耐久性やデザイン、価格や長所などを調べ尽くした。取材中も仕事用の机を撫でながら「例えばこれは熱帯の木ですね。接合部分が特徴的」と余談も奥深い。その後、社会保険労務士の父が営む事務所に転職。まもなく社労士の資格を取った。
○…子どもを授かったのを機に、仕事の幅を広げるべく行政書士の資格にも挑戦。休日に資格受験の学校に通い、相鉄線の車内で参考書を広げた日々が懐かしい。「子どもの世話を担ってくれた妻のおかげ」と、合掌しながら振り返った。ふと「大切な家族のために、遺言を書いてみるのもお勧めですよ」。感謝も盛り込める上、自分の気持ちに向き合える。自身も10年前にしたためた。
○…趣味は相模川河岸のウォーキングと、バイクのツーリング。十代の頃から乗り始め、今では１１００ｃｃの大型にまたがる。「二輪車は止まると倒れてしまうから、少しずつ進まないといけない。一人で運転に集中していると、発想転換もできるので」。限られた休日は早朝に芦ノ湖に走り出す。現地でひと息ついて、午前９時にはとんぼ返り。寄り添いたい人たちが待っている。
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