全国4166校の頂点を決める全国高校サッカー選手権大会・神奈川県予選の決勝戦が11月9日にニッパツ三ツ沢球技場で開催された。座間高校サッカー部(内田雅之監督)は、大会2連覇中の王者・桐光学園に0対1で敗れ、3年ぶりの選手権出場はならなかった。
試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、座間高の選手はピッチに倒れ込んだ。芝生に顔に突っ伏しながら号泣する選手、手を顔に空を仰ぐ選手、そして仲間を励ます選手。スタンドの部員や保護者などのサポーターは涙を流しながらも、選手たちへの拍手と賞賛を惜しまなかった。
因縁の相手
今シーズン前半、座間高は大会やリーグ戦で思うように成績を残せない期間が続いた。しかし、1年の集大成の選手権予選では本領を発揮。持ち前の粘り強さと勝負強さで勝ち進んだ。そして、決勝戦。全国出場の最後の壁は、桐光だった。
桐光とは過去2年の選手権予選で2度対戦。2011年は準決勝で、2012年は決勝で負けている。スコアはどちらも0対1だった。それだけに「悔しさを返す舞台が整いました」(中川晃介主将・3年)と選手たちは意気込んでいた。
しかし、3連覇を目指す桐光は、過去と同じく手ごわい相手だった。座間高のディフェンスラインの背後を狙って、シンプルで効果的な攻撃を仕掛けてくる。そして前半27分、植木隆之輔選手(3年)が左サイドネットにシュートを突きさし、桐光が先制した。
追いかける座間高は後半10分過ぎ、スーパーサブの赤塩和哉選手(3年)を投入。さらに、舛元桂樹選手(3年)、篠田拓選手(3年)と攻撃の手を増やすが、攻めきれない時間が続く。後半39分には、混戦からヘディングでゴールを狙ったものの、相手GKの好セーブに阻まれる。そしてロスタイム。選手は最後までゴールを狙い続け、サポーターも声援を送り続けたが、試合終了のホイッスルが吹かれ、2013年の挑戦が終わった。
内田監督は試合後の取材で、「座間高のスタイルを出せた面と出せない面があった」と振り返るとともに、「選手たちは最後まで果敢にゴールに向かって戦ってくれた」と話した。
サポーターの声
激闘を最後まで見守り続けたサポーター。その声を一部、紹介する。
▽座間出身の友野健太選手(3年)の母・泉子さん「選手と、80分立ち続けた応援団のメンバー、みんな格好良かった」▽葛西和雄さん「悔しいけど、神奈川199校の2位は素晴らしいこと」▽猪股和葉さん「いい試合でした。応援に来たかいがありました」▽座間高3年生の近藤沙侑美さん「最後まで諦めずに戦う姿に感動しました。座間高生として応援できて本当に幸せでした」▽昨年のサッカー部主将・高木純さん「悔しいけれど、後輩たちが三ツ沢で決勝を戦う姿を見ることができて嬉しかった」▽三木孔徳選手(3年)の父・新太郎さん「本当にお疲れ様と言いたい。選手たちの一体感が素晴らしかった」▽堀内悠人選手(3年)の父・武敏さん「負けはしましたが、サッカー部での経験はかけがえのない物。社会に出ても、この経験を糧に頑張って欲しい」
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