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公開日:2014.02.28

復活と保全に努めた10年
ホタルを守る会が「記録誌」発行

  • 内藤会長(前列中央)を中心にまとまったグループ

  • 活動を写真付きで紹介

 「わたしたちのまちにホタルをとばそうよ!」を合言葉に、座間市内の蛍の保全と復活に尽力する「座間のホタルを守る会」(内藤克利会長)が、創立10周年記念誌をこのほど発行した。生息に必要な自然環境の整備から、市民への啓発活動まで、10年の歩みを写真付きで振り返った「記録誌」だ。

 同会が発足したのは2003年。当時、市内の蛍生息地は龍源院・鈴鹿の泉(ともに入谷)、県立座間谷戸山公園、いっぺい窪(南栗原)だけで、それぞれの土地で保護活動が行われていたという。この年の3月、市公民館で開かれた専門家による講演をきっかきけに、同会が発足した。

 同会には正会員として60人が所属。さらに、賛助個人会員75人、賛助法人会員6社がいる。現在は、谷戸山公園といっぺい窪で保全活動を展開。さらに桜田ホタルの里(入谷)、栗原遊水地、芹沢公園の3カ所で蛍復活に取り組んでいる。

 記念誌は、A5サイズの32頁構成。10年を振り返っての所感を盛り込むのではなく、これまでの活動を克明に追った。「2年前から構想していました」と同会の脇田信雄さん。復活を目指す3地区では、蛍の生息に必要な水辺周辺の整備、餌となるカワニナが棲みやすい環境作り、ホタルの幼虫の放流などを行っているが、記念誌ではこれらを時系列に紹介している。また、4市1町の8団体が参画する目久尻川ふるさとネットワークの一員としての活動も盛り込んだ。

若返り図る

 復活を試みる場所では、放流した蛍の幼虫が成長し、5月下旬から6月にかけて飛翔する姿が見られるようになった。しかし、羽化した蛍が交尾・産卵し、卵がふ化するというサイクルには至ってない。今後は、このサイクルを生み出すことが大きな目標になる。また、後進の育成も大きな課題だという。内藤会長は「若返りを図りながら、取り組みを継続していきたい」と意気込んでいた。

 活動や記念誌の問い合わせは脇田さん【電話】046・254・6606。

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