座間駅前にあるリノベーション賃貸共同住宅「ホシノタニ団地」(事業主/小田急電鉄(株))が10月28日、2016年度グッドデザイン賞において、大賞に次ぐ「グッドデザイン金賞(経済産業大臣賞)」に輝いた。老朽化した社宅を地域に開かれた交流の場として再生したことが、「先端的な試み」と高く評価された。
(公財)日本デザイン振興会が主催するグッドデザイン賞は、暮らしや産業、社会全体をより豊かに導く「よいデザイン」を選び、表彰するもの。今年は全国から4085件の応募があり、19作品が金賞を受賞。ホシノタニ団地は大賞(内閣総理大臣賞)候補の6作品にも選ばれていた。
古い社宅生まれ変わる
同団地は2014年3月に閉鎖された小田急電鉄(株)の社宅2棟を改修し、15年6月に開業。現在、市営住宅2棟と合わせ94世帯が居住している。敷地内には共用庭や貸し農園が整備され、農家直送の野菜を使ったメニューが揃う「農家cafe」が置かれている。
団地内には、座間市子育て支援センターを設置。定期的に行われる「ホシノタニマーケット」では地元店舗が出店するなど、地域に密着した活動を展開してきた。団地を設計監修した(株)ブルースタジオの担当者は「地域の再生プロジェクトと位置付けた」と話す。
団地の再生は、座間駅前のにぎわい創出にも一役を買っている。近隣で老舗洋菓子店ポエムを営む安西賢一さんは「社宅が無くなった時はさみしかったが、団地ができて新しい客層が増えた。マーケットなどのイベントの来場者も多く、明るい兆しが見えてきた」と効果を実感している。
受賞を受け、小田急電鉄は「名誉ある賞で感無量。今後も社会課題解決の一助となるような取り組みを推進していきたい」と話した。
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