市内相模が丘にある「そば処満留賀(まるか)」(成田洋將(ひろまさ)店主)が11月25日、神奈川県優良小売店舗として表彰を受けた。個性ある店づくりで地域経済の発展に寄与している小売店を表彰する制度で、同店は豊富なメニューや「つゆ」へのこだわりなどが評価された。
県と(一社)県商工会議所連合会、県商工会連合会の共催で、県内の飲食店や小売店を毎年表彰しているこの取り組み。地域商業の振興が目的で、41回目の今回は33店舗が受賞した。
評価基準は、他店の模範になっているか、独自のサービスを提供しているか、高齢者や障がい者、環境への配慮があるかなど。市内唯一の受賞となった「そば処満留賀」は、100種類近いメニューと独特の甘みのある「つゆ」へのこだわりが高く評価された。
11月25日に県庁で行われた表彰式では、中島正信副知事から表彰状と記念の盾が贈られた。中島副知事は、「これを機に、さらに商店街の中心を担ってください」と受賞者に言葉をかけていた。同店の成田さんは表彰を受け、「嬉しい。まだまだ頑張っていきたい」とコメントした。
親子2代で44年
同店は1972年、成田さんの父・将(すすむ)さんによって創業。そば店でありながら、中華や定食など100種類近くのメニューを取りそろえている。「おじいちゃんはそば、お父さんが定食、孫がラーメンというように、親子三代に美味しいものを提供したい」と話す。
評価された「つゆ」は、こんぶ、かつおぶしで出汁をとり、4日間熟成させているという。独自の製法によって、「コクがでてまろやかになる」と成田さんは自負する。
成田さんが23歳の時、父親の将さんが亡くなり、店を継いだという。切り盛りする上で大切にしてきたことが、顔の見える関係作りだ。出前先や道端で会話に花を咲かせる。「せっかくお金を払っていただいているのだから、自分がされて嬉しい、心のこもった温かいサービスを提供したい」と、客の好みに合わせた味付けも欠かさない。
座間市蕎麦商組合で会計を務めるなど、地域行事にも積極的に取り組んでいる成田さん。「不景気ながら頑張っていると胸を張れるよう、これからもお客さんが喜んでくれることを考えたい」と意気込んでいる。
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