ひばりが丘在住の中川弘平さん(82)が現在、自主制作した特殊詐欺撲滅ソング「電話に『カギ』を掛けましょう」の歌い手を募集している。通信機器の技術者として長年働いた経歴を持つため、電話を利用した悪質な詐欺が横行している現状に心を痛めており、「地元の方に歌っていただき、広めたい」と話している。
有線・無線通信機の開発設計を担い、特許を取得するなど技術者として活躍していた中川さん。かつては作詞・作曲とは無縁だったという。ところが近年、振り込め詐欺や還付金詐欺といった特殊詐欺の被害が増加。「電話を生業とさせてもらっていたので、詐欺で使われるのは技術屋として憤りを感じていた」と中川さんは振り返る。
そこで、被害拡大に歯止めをかけようと、音楽制作ソフトを使いながら「中川澄(きよむ)」名義で作詞作曲を開始。詞はスポーツクラブで出会った作詞家・中川淳さんの協力で仕上げ、曲はひばりが丘の音楽教室「スタジオ ドゥ」の鶴田愛弓さんが編曲。特殊詐欺撲滅ソング「電話に『カギ』を掛けましょう」を完成させた。
歌詞には振り込め詐欺でよくあるフレーズや、騙されないための約束事を盛り込んでいる。中川さんは「せっかくなので地元の人に歌っていただきたい」と、歌い手として収録に協力してくれるボランティアを募集している。
5カ月弱で被害額9千万
座間警察署によると今年、市内でも特殊詐欺は増加傾向にあり、5月22日現在で前年より7件増の13件、被害総額は約9千万円に上る。最大で約2千万円の被害にあった人もおり、被害総額が初めて1億円を超える可能性もある。
巧妙化する手口に対応すべく、中川さんは今後また最新の手口を歌詞に盛り込んだ歌の制作に意欲を見せている。「モノづくりも歌も好きだから、ボケ防止になっていい」と笑顔を見せた。
問合せは中川さん【電話】046・252・6151。
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