芹沢公園南側の水場で例年より1週間ほど早く、ホタルの鑑賞時期を迎えた。開発などにより一度は姿を消してしまったものの、「座間のホタルを守る会」(藤松邦久会長)による地道な活動が実を結び、再び観察できるようになった。今年は例年より多く飛び交っており、近隣住民らを楽しませている。
残り少なくなってしまったホタルの自然発生地を保全しようと、2003年に設立した同会。県立座間谷戸山公園やいっぺい窪(南栗原)といった自生地や、かつて生息していたが、姿を消してしまった芹沢公園などでホタルを復活させる取組みを行っている。
芹沢公園では05年から復活事業を開始。汚れていた水場を整備し、ホタルの幼虫のエサとなる巻貝「カワニナ」を放流。同会の大沢喜代司さん(栗原中央在住)が自宅で幼虫を飼育し、同公園南側の水場に放っている。
今年は春が暖かかったこともあり、例年より1週間ほど早い5月4日からホタルを観測できた。同会の脇田信雄さんは「昔はホタルがたくさん飛んでいた。地元の方が友人を誘って見に来るような、喜んでもらえる場にしたい」と語る。
徐々に数を増やしていくホタルに、会員は手応えを感じている。脇田さんは「ゆくゆくは自然産卵を目標に頑張りたい」と語った。
車での来場は要配慮
ホタルは光を嫌うので飛行する近くの街灯は管理者にお願いして消してもらい、民家から漏れる灯りも極力抑えてもらうように協力をお願いしている。「車で来場する方は北側の駐車場を利用して園内を歩いてきてほしい」と呼びかけている。
ホタルの灯りを楽しんでいた70代の地元住民は「小さいころは出身の関西でも多くのホタルを観ることができた。主人を亡くして寂しい気持ちも、ホタルが慰めてくれる。いつまでもホタルを見られるように協力していきたい」と話していた。
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