東海大学付属相模高等学校の優勝で幕を閉じた第101回全国高校野球選手権大会神奈川大会で、座間高等学校野球部がベスト16に入り、大健闘した。今年2年目の指揮を執る三村俊資監督に話を聞いた。
「ここが我慢のしどころだよ」。今大会を通して、一試合も楽な試合は無かった。先制することが多かったが、常にチャンスとピンチは繰り返しやってくる。選手たちに「ここを踏ん張ろう」と要所で伝えた。
現在25歳。他校で非常勤講師を経て昨年、座間高校に赴任した。昨年から取り組んできた一つが『課題の提示』。選手たちが自分たちに足りないもの、チームに必要なものを、監督が提示する。選手たちが「勝つために何が足りないんだろう」と悩む前に、しっかり課題を与える。遠回りしないことを重視する。そして一つずつクリアできるようにステップアップさせていく。「選手には遠い最終目標をしっかり持ってもらい、目先の結果に左右されない環境をつくりたい」という。
三村監督自身も高校野球で汗を流し、大学では準硬式野球の道を進んだ。2年生のとき「指導者になりたい」と選手から学生コーチになり、裏方から野球を見るようになった。
野球の魅力は『番狂わせ』にあるという。強いチームが絶対勝つのではなく、試合の流れを掴んだチームに有利に動く。その流れを掴む時に選手にいう言葉が「ここが我慢のしどころ。踏ん張りどころ」。試合の流れは選手だけなく、ベンチも応援も関係してくる。
この一年間、選手たちに言い続けてきた。練習中でも練習試合でも、「この一球、このイニングを乗り越えよう」と。そこでグラウンドにいる選手だけでなくベンチにいる選手が何を考え、どう実行するかが大切だという。この流れを掴むために必要なことをそれぞれが考える雰囲気を作る。その積み重ねがチームを強くするという。
夏の大会が終わり、三年生が去ったグラウンドには16人の1、2年生が残った。新チームが掲げた目標は「来年の夏の大会でベスト8」。目標を達成させるために課題を提示していく。チームとしては「秋の大会でベスト16を目指す」。そのために必要なことを各選手に課題として提示していく。「もちろん一足飛びに目標は達成できません。一つひとつクリアしていくことが大切。“一戦必勝”が基本です。選手が主役。私自身がゲームの流れ、チームの勢いをそぐことが無いようにしなければ」と気を引き締める。
「自分たちはできる」と選手たちの顔つきも変わった。
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