戻る

座間 トップニュース経済

公開日:2019.09.06

消費増税
「嵐の前の静けさ」
説明会への参加者低調

 10月の消費増税まであと1カ月を切った。消費税率のみが変わるこれまでの増税とは違い、軽減税率やキャッシュレス還元など新たなシステムが加わり、消費者も経営者も戸惑いながら10月を迎えることになりそうだ。座間市商工会(長本享一会長)は経営者に対して「疑問に思うこと、不安なことがあれば相談してほしい」と呼びかけている。

 10月から税率が8%から10%に引き上げられる消費税。今回の税改正で軽減税率が導入され、食料品などは8%となる。混乱の要因の一つは飲食店での店内飲食かテイクアウトで税率が変わることだけでなく、キャッシュレス決済での還元率の差による実質的な税率の違いだ。

 例えば、同じ商品を購入しても現金払いとクレジットカードなどを使ったキャッシュレス払いではポイントの付加により実質の支払額が変わる。そしてもう一つ、同じ商品をキャッシュレスで購入しても購入した店舗の規模などによりポイント還元率が変わり、支払額が変わってくるという複雑な支払方法の理解を消費者は要求されることになる。

 一方、経営者側も複雑なシステムへの対応を求められている。飲食店でのテイクアウトの判断や、税率の異なる商品の販売方法、カードやスマホでの決済など店舗として統一したサービスは経営者だけでなく従業員にも求められ、全従業員への教育も必要とされる。

 座間市商工会や座間市商店会連合会(内藤和美会長)では、軽減税率についてや、キャッシュレス対応決済などについての説明会・相談会を開催してきたが、参加者は少なく、同商工会は「軽減税率などについて各店舗とも関心は高いが、『どうしていいのかわからない』、『高いレジを買っても使いこなせない』、『QRコードなんてちんぷんかんぷん』という声が多く、様子を見ているような感じです。軽減税率が始まる10月以降に相談が増えるのではないか」と話し、「嵐の前の静けさ」と表現した。同商工会ではキャッシュレスに対応した決済システムの紹介や、税率の考え方などの相談にも対応していて、「いつでも相談ください」と話している。

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS