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伊勢原 文化

公開日:2025.08.01

養国院(坪ノ内)
無病息災などを祈願
年に一度の痢病尊神祭

 伊勢原市坪ノ内の大乗山養国院(宇都宮昌徳住職)で7月15日、地域住民らから「痢病神さん」と親しまれている、痢病尊神に健康などを祈願する痢病尊神祭が行われた=写真。

 痢病尊は250年前、当時の名主である宇佐美氏の老母が重病にかかったことから、一家は観音教を唱え続けた。すると真夜中に天女が現れ、一家の思いを称え、「病苦を救う」と告げ、養国院の方角へと消えていく。

 やがて老母が全快したことから、宇佐美氏は社を建立し、痢病尊を祀ったとされる。宇都宮住職によれば、こうしたことから地元では痢病神が人々の病を治すと信じられ、深い信仰が根付いているという。

 この日は台風の影響もあり、朝から雨模様となったため本堂で祈祷などが行われ、檀信徒や地域住民など30人ほどが参列。厳かな雰囲気の中、僧侶の読経が社殿に響き渡った。

 住職は「全ての人の無病息災、諸願成就などを祈願させて頂いた。これから暑さが厳しくなるが健康に留意してほしい」などと語った。

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