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公開日:2026.05.29
小田急 総合車両所移転へ始動 設備投資計画に完成イメージ
小田急電鉄株式会社(本社・東京都新宿区)は5月13日、2026年度の鉄道事業設備投資計画を発表。総額586億円にのぼる投資計画のなかで、現在、相模大野駅近傍(相模原市南区)にある「大野総合車両所」の伊勢原市内(伊勢原駅〜鶴巻温泉駅間)への移転計画について、最新の「完成イメージ」を公開。今年度は用地取得の手続きや詳細設計を本格的に進める方針を示した。
開設60年で老朽化
現在、小田急全線の大掛かりな車両検査を一手に担っている大野総合車両所は、開設から60年以上が経過し、施設の老朽化が課題となっていた。さらに、近年の主流である10両編成の車両に対応する検査スペースの拡充や、効率的な作業環境を構築するため、同社は移転・新設を検討。必要な面積が確保でき、大型車両の通行や幹線道路へのアクセスが良い、伊勢原市南部の笠窪・串橋・神戸・鈴川地内の敷地(約16ヘクタール)が移転先として選ばれた。
今年4月17日には土地収用法に基づく事業認定が告示されるなど、国や県の手続きも着実に進行。同社が今回公開した完成イメージでは、緑豊かな田園風景のなかに、最新鋭の検査工場や多数の留置線が整然と並ぶ、次世代型の総合車両所の姿が描かれている。
一方市では、車両所移転に関連して、周辺地域のまちづくりに関する検討を進めており、同社と23年3月に「持続可能なまちづくりを推進する連携協定」を締結。通勤・通学の利便性向上はもちろん、周辺の新たな居住エリアや商業・産業拠点の形成へつながると市が見込む、車両所付近への設置が検討されているスマート新駅、周辺のまちづくりの検討を進めることとしている。
市が事業主体となって整備を進めている都市計画道路「3・4・4号 田中笠窪線(計画幅員16メートル)」も、この計画と連携。現在は鈴川や栗原川をまたぐ橋梁工事が進められており、28年度末までに工事用車両が暫定通行できる状態を目指している。この道路が開通することで、国道246号を補完するなど、市内東西交通の利便性向上が期待される。
市が進める新たな地域拠点づくり
市では、今回の移転計画地周辺を市都市マスタープランにおける「新たな地域拠点」と位置づけ、有識者や関係者による研究会を重ねている。昨年6月には「将来イメージに関する中間とりまとめ」が作成され、ICTの活用や環境負荷を低減したスマートモビリティ社会に対応する未来志向のまちづくりが提唱されている。
長年、田園が広がっていた笠窪・串橋・神戸地区が、小田急線の安全運行を支える重要拠点へと生まれ変わる今回の計画。用地取得に着手し、約10年後の30年代半ばの供用開始を視野に工事段階へと向かう。
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