綾瀬高校3年の小野蓮麻さんが、アルバイトとして勤務するセブンイレブン上土棚中一丁目店で、振り込め詐欺被害を未然に防いだ。この功績に5月23日、大和警察署(小林仁署長)から感謝状が贈呈された。
事件が発生したのは、4月21日の午後6時40分頃。高齢の女性が焦った様子で来店し、小野さんにマルチコピー機でのプリペイド式電子マネーの買い方を訪ねてきた。
金額が高額だったため、「買い方を知らないのにおかしい」と疑念を抱いた小野さん。「今すぐ払わないと電話が止ると携帯電話会社から連絡がきた」という内容も、不審なものだった。
疑問を抱きながらも、「もし本当だったら失礼になるかも」という思いを拭い切れず、一度は購入用紙を出力した。しかし、プリペイドを使った詐欺が増えているという知識があったこと、店内でもチラシで啓発していたことから勇気を振り絞り、声掛けを行った。
焦りきっていた女性は最初、小野さんの話に耳を傾けなかったが、携帯電話料金をプリペイドで請求されることはないことを5分ほどかけ丁寧に説明したところ落ちつきを取り戻し、警察への連絡で詐欺が発覚したという。
振り込めの抑止力に
大和署管内では5月31日時点で61件(大和市50件・綾瀬市11件)の振り込め詐欺被害が確認され、被害総額は約7千万円にのぼっている。昨年同時期に比べ19件の増で、特に大和市は20件と大きく被害件数を伸ばしている。内訳は還付金詐欺5件、架空請求14件、融資保証金詐欺1件、その他オレオレ詐欺41件。
銀行のチェックが厳しくなり、最近では数が多く便利なコンビニが振り込め詐欺に利用されることが多くなっている。「綾瀬のコンビニは店員の意識が高く、ここでは出来ないと思わせる抑止力になる」と小林署長は話す。
サギ撲滅の2本柱
増加し続けるサギの撲滅に向け、神奈川県警では「こんな言葉を電話で聞いたら詐欺だ!」「留守番電話設定のお願い!」を2本柱に掲げ、注意喚起を行っている。
「急なお金の用意」「キャッシュカード預かります」「ATMで医療費還付します」を要注意ワードに上げるとともに、犯人は留守電に証拠を残すことを嫌うため、常に留守電を設定し作動前に取らないことや、迷惑電話防止機能付き機器の購入検討を啓発している。
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