小園地蔵堂保存会が、同地蔵堂の大幅改修を行った。堂内に収められている仏像保護の大きな課題となっていた雨漏りを直すため、屋根や外壁、漆喰、扉などを修繕。6月19日に工事が完了し、このほど会員へのお披露目が行われた。
小園地蔵堂は、もとは「東光山延命寺」という海老名の国分寺の隠居寺だったといわれている。会は地蔵堂の保存と認知度向上を目的に、地域住民が昨年組織した。
発足以来、大きな課題の一つとなっていたのが建物の老朽化だった。1972(昭和47)年の大改修から46年が経過し、一部雨漏りなどが見られるように。堂内に保存されている貴重な仏像等への影響が危惧されていた。
そこで保存会では、今年の総会で雨漏りの修復修理とトイレの改修を決定。4月中旬に地元工務店に依頼し、全体の傷み具合の調査を行った。
結果は屋根の一部に穴があき、棟の土台の木が腐り、外壁や窓の面格子まで錆が浸食するなど、想定以上の傷み具合だった。費用はこれまでに貯めた会の予算で賄ったが、今回は外観の修復に絞り工事を行ったという。「本当は、人が集まる地蔵堂としていざという時に活用できる災害トイレにしたかったが、今回は断念した」と、斉藤武夫副会長は話す。
方針について積極的な意見が出るなど、組織自体が活気づいている同会。今後は管理のため堂内に収められているもののリスト化を進めるなど、さらなる運営体制強化を図っていく。「市民に親しまれる存在でありたいと思っていますので、お近くに来た際にはぜひお立ち寄りください」と、同会では話している。
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