昨年5月、享年89歳で亡くなった画家・木村利三郎氏の追悼展「Risa in Yokosuka」が2月7日(土)・8日(日)、西逸見のウェルシティ市民プラザで催される。主催は同実行委員会、逸見地域運営協議会などが後援している。
東逸見で生まれ、国語教師などを経て画家の道に進んだ利三郎氏。40歳を前に単身ニューヨークに渡り、50年近く創作活動を続けてきた。暮らしていたのは、多様なアーティストたちが創作活動を行う「ウエストベス・アーティスト・ハウジング(通称・クレージーハウス)」。テーマとしたのは、都市の崩壊と再生、そして宇宙だ。版画(シルクスクリーン)を中心に、「都市シリーズ」など、国内外で高い評価を得ていた。また、2001年9月11日の同時多発テロを自宅アトリエから目撃。自身の創作テーマ「大都市の崩壊」を目の当たりにした。そこで感じた「アメリカ」を巨大な版画作品にするなど、壮大な世界観を表現し続けた。
現地で永住権を取得していたが、ギャラリーでの個展のために度々帰国。地元逸見では2005年に初めての個展を行って以来、08年・12年と開催。さらに、逸見地域の小学校や横須賀市に絵を寄贈するなど、晩年はさらに地元愛を強くしていた。
会場では、縁のあった福井県大野市や市内に寄贈した作品を特別に取り寄せ、約80点を展示する。生前から親交があった(有)按針の田口義明さんとの書簡、訃報の知らせをうけた後に届いた”最後の手紙”も公開される。「4回目の個展を準備している中での訃報で、追悼展となってしまったのは寂しい。おそらくこれが最後の個展。利三郎さんの世界観を体感してほしい」と田口さんは話している。
開催時間は、午前10時〜午後5時。会場は2階市民ホール、入場無料。詳細は事務局【電話】046・822・5671
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