明治期に海軍鎮守府が置かれた旧軍港四市(横須賀・呉・佐世保・舞鶴)は、各市に残されている軍事建造物などの近代化遺産を保存・活用しながら「日本遺産」の認定をめざす活動を始めた。先月26日には、四市の首長が都内に集まり、フォーラムを開催。取り組みの意義や地域振興に繋げる具体案を披露した。
日本遺産は文化庁が推進する事業。地域の有形・無形の文化財群を一連のストーリーとしてまとめたものを認定している。地域活性や観光振興を図ることを意図し、海外発信にも力点を置く。初回となる27年度は全国で18件を認定。岐阜市の例では、「信長公のおもてなし」を切り口に、鵜飼観賞など戦国城下町に息づく文化を御殿跡の景観とともに面で捉えて集客に活用している。文化庁では、2020年までに100件の認定をめざす方針を打ち出している。
フォーラムでは、四市の市長から連携事業のアイデアが出された。横須賀市の吉田市長は、「周遊の仕掛けとして、四市を巡るともらえる証明書や共通パスポート」を提案。呉市長は”海軍グルメ”に着目し、「四市の持ち回りですでに行われている『グルメ交流会』を首都圏で開けば注目度が増す」と述べた。街の地理的特性を活かして四市をめぐるクルーズ旅行の実施を投げかけたのは佐世保市長。「極めて個性的なツアーを仕立てることができる」と持論を展開した。
旧軍港四市は来春の申請に向けた取りまとめの作業を行っているところ。共同PRとして、専用ホームページ(【URL】http://www.kyugun.jp/)を開設している。
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