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人口減に立ち向かう―【1】 止まぬ「転出超過」40万人割れ 過去の定住施策も成果見えず

社会

掲載号:2018年2月23日号

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 「40万人ショック」とでも表現されるのか―。2月1日現在の推計人口が39万9845人と発表された。横須賀市が抱える最大の課題「人口減少」の現実を数字で突きつけられた形だ。「転入が少なく、自然減・社会減が多い」―その背景にどのような事情があるのか、これを打破する方策はあるのか。連載形式でまとめていく。

 市の人口推移に、これまでどのような動きがあったのか。市制が施行された1907年の人口は6万2876人。旧日本海軍の進展と共に増加し、戦前には35万人を超えた。膨れ上がる人口に対応する形で軍関係者などが港に近い山地・丘陵を宅地として利用。谷戸の市街地化が進んだのも、今に連なる横須賀の特徴の一つとなる。戦後、約15万人が流出したものの、旧軍施設の産業施設への転活用や鉄道事業者などによる団地造成等で急増し、92年5月には43万7170人となった。

 これをピークに、以降10年近くは43万人台前後で推移していたが、転入よりも転出が上回る「社会減」の現象が顕著になり、98年当時、沢田市政では「大手企業の支店や営業所の撤退、結婚などを機にした市外への転居が要因」と分析していた。2001年には、中核市に移行。保健所設置などの権限を県から移譲を受け、「都市活力人口の増加」や「市民サービス、都市のイメージアップ向上」と期待の声もあったという。

5年で1万2千人減

 その2000年代には大手生産拠点の閉鎖や撤退が相次ぎ、その抑止策に”住むまち”としての「定住推進」の事業が打ち出されたのは蒲谷市政でのこと。「定住促進アクションプラン」を08年に策定し、住宅取得の助成金「ファーストマイホーム応援制度」も開始した。

 吉田市政でもこれを継続し、「選ばれるまち」を掲げて定住だけでなく集客促進のプロモーション展開や企業誘致、空き家の利活用などにも力を入れていたが、13年には人口の転出入に関して、全国自治体で最多の「転出超過」となっていた。その順位は以降、17位・2位・8位・8位と今も歯止めがかからない状態で、ここ5年での減少数は約1万2千人。それ以前の10年間が約1万5千人減だったことと比べると、その”進度”がいかに早いかが分かる。

増えない生産年齢人口

 人口構成にも特徴がある。65歳以上の高齢化率は昨年10月時点で30・4%と県平均(約25%)を大きく上回る。一方で、少子化と転入人口減に伴い、生産年齢人口(15〜64歳)が少しずつ減少しているのが現状。税収減と社会保障費の増加も喫緊の課題となっている。

 上地市長は先の施政方針演説で「市民のみなさんが、僥倖(ぎょうこう)(横須賀に住み同じ時を過ごしている奇跡)を喜び、人生のどの場面であってもこの街で暮らしてよかったと思えるまちづくりを」と話した。過去に、沢田・蒲谷・吉田市政でも「住む者が誇りと愛着を持ち、選ばれる街」と掲げていた。施策や表現は違えど、想いは同じなのだ。

 次回は、人口減が市民生活にどのような影響を与えるのか、生活インフラや教育など各分野から探る。

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