横須賀版 掲載号:2018年8月10日号
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東大三崎臨海実験所 老朽化激しく旧館解体 地元住民から惜しむ声

社会

 老朽化による取り壊し計画が出ていた「東京大学大学院理学系研究科附属臨海実験所」三浦市三崎町小網代の旧本館と旧水族標本棟。先月23日、地域住民を対象とした説明会が同所で開かれた。安全確保や建物の構造上補修が困難であることなどから、大学は解体の方針を固め、新設予定の総合研究棟へ機能移転するとした。

 旧水族・標本棟(425平方メートル)は1932年、旧本館(1021平方メートル)=写真=は1936年に建設され、いずれも築80年超。同大施設企画課によると、海に隣接する2棟は、塩害と経年劣化によって柱や梁、壁面などに亀裂が入ったり、随所でコンクリートが剥がれ落ちたりと自重や地震の揺れに耐えられないほど構造躯体が劣化しているという。また、建物内部の鉄骨も腐食が激しく、やせ細っているものや端部が欠損している箇所も多く確認され、「鉄筋コンクリート造の構造上、新材に交換ができず補修が困難」と話す。担当者は「本来の使用目的を維持させた状態で構造の安全性・耐久性の確保が難しいため、取り壊しを決定した」と経緯を説明した。

 「移築や、せめて外観だけでも残せないか」「新施設の建て替え費用を補修費に充てられないか」。歴史的・建築学的に価値の高い建築物の解体に、地元住民や地元市議会議員などからは保存を求める声も多くあがったが、大学側は崩落のリスクの高さを危険視。倒壊による人的被害の防止を最優先とすることへの理解を呼びかけた。なお、解体工事のスケジュールは現時点で未定。

建物の記録を次代へ

 取り壊し後の跡地利用は具体的に決まっておらず、記念碑の設置なども含めて「今後検討していく」とし、旧本館と水族・標本棟の歴史を後世に残すため写真や映像、設計図面、模型、最新の3D画像などで建物の記録を保存する考えを示した。

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