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陸上棒高跳び 佐藤湊(そう)選手 「ハンデ感じたことない」 世界に挑むデフアスリート

スポーツ

掲載号:2019年1月25日号

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昨年5月、3m05cmを跳び自己ベストを更新した「日本聴覚障害者陸上競技選手権」でのシーン
昨年5月、3m05cmを跳び自己ベストを更新した「日本聴覚障害者陸上競技選手権」でのシーン

 陸上棒高跳びに打ち込むデフアスリートの佐藤湊選手(23/池上在住)が今年3月、北ヨーロッパのエストニアで開催される「世界ろう者室内陸上競技選手権」に日本代表として出場する。同選手権は「デフリンピック」「アジア太平洋ろう者競技会」と並ぶ3大大会のひとつ。聴覚障害者が世界で競える数少ない舞台という。佐藤選手は2013年(ブルガリア)・2017年(トルコ)のデフリンピックに2大会連続で出場。ブルガリアでは銀メダルを獲得している。これまでに数々の国際大会を経験しているが、優勝したことがない。今回は頂点に立った者にしか見えない景色と感覚を味わうために現地へ向かう。欲しいのは金メダルのみだ。

 競技を始めたのは、横須賀市立ろう学校に通っていた高校2年生の夏。当時の陸上部顧問で自身も選手活動をしていた竹花康太郎教諭の手ほどきを受け、才能を開花させた。豊富な練習量を武器に1年後には日本を代表するデフアスリートとなり、進学した横浜国立大学でも順調に選手としてのキャリアを重ねた。現在は、「オークリー」などのアイウェアを扱うルックスオティカジャパン(株)所属のアスリート選手として競技に専念できる環境を与えられている。

 健常者との比較で、五感で得られる情報量の差がハンデとなる。自分の足音が聞こえない聴覚障害者は、リズミカルに助走を取ることやポールに加重するタイミングを図ることが難しいとされるが、佐藤選手は全く意に介していない。「耳が聞こえないのは幼少期から。これが当たり前の日常。ハンデと感じたことはない。自分に与えられた境遇の中で努力し、全力を出すだけ」と力強く話した。

 社会人となった昨春、性同一性障害であることをオープンにし、改名した。「自分は聴覚障害者でLGBT。この2つを気軽に語れる世の中になって欲しい。だから隠さない」。競技者として成功することで、社会にアピールするきっかけを得たいと願っている。

競技団体「遠征費の支援を」

 デフアスリートが所属する「一般社団法人日本聴覚障害者陸上競技協会」は、エストニア世界大会の選手派遣に向け、遠征費の支援をクラウドファンディングで呼び掛けている。上部組織の国際ろう者スポーツ委員会が国際パラリンピック委員会に属していないため、聴覚障碍者はパラリンピックに出場できない。そのため、世間的な注目が集まりづらく、遠征費などを選手個人の負担で賄っている状況という。支援額に応じたリターンも用意している。ホームページ【URL】http://readyfor.jp/projects/jdaa

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