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横須賀・三浦 教育

公開日:2020.11.06

海のプラゴミ、種類は様々
小学生がサンプル調査

  • 天神島の海浜域で海洋プラスチックを採集

 海に囲まれた地の利を活かし、小学生が自然環境や海洋生物、海にまつわる仕事などを学ぶ「横須賀海洋クラブ」の活動が今月3日、スタートした。海洋教育の推進を掲げた横須賀市の取り組み。1期生メンバー20人が、全5回の体験プログラムを通じて”小さな海のスペシャリスト”をめざす。

* * * *

 初回のテーマは「海洋プラスチック調査」。海を汚染し、生物に悪い影響を与えているプラスチックごみを採取し、種類を特定する実験を行った。深海探査艇の搭乗者などで組織し、自然教育活動を行っている「NPO法人チームくじら号」が講師を務めた。

 児童のグループは、天神島臨海自然教育園内の浜辺に出向き、最も特徴が表れている場所に25cm角の枠を置いて標本調査を行う「コドラート法」と呼ばれる手法で漂着物を集めた。

 拾ったプラごみの材質はエタノール、水、海水、飽和食塩水と比重の異なる溶液に浮かべる「比重実験」で判定。プラスチックの種類は多数あり、水に浮くもの、沈むものがあることを学んだ。講師から「リサイクル現場でも、液体を用いる同様の手法で材質のふるい分けが行われている」との説明も受けた。

 このほかに顕微鏡を使ってプラゴミが紫外線によって劣化していく過程を観察。砕けて細かくなったマイクロプラスチックが有害物質を吸収し、プランクトンなどに食べられ、それが海の食物連鎖を通じて人間にも健康被害をもたらす可能性を解説した。

 同クラブでは今後、東京湾フェリーの体験乗船、横須賀に本部機能のあるJAMSTECへの訪問、江ノ島水族館の飼育員による特別プログラムなどを予定している。

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