きょう1月8日、20歳の誕生日を迎えたのが吉井在住の吉成名高さん。昨年末、格闘技の祭典「RIZIN」へ2度目の出場を果たし、タイ人選手を相手に圧倒的なスピードで1ラウンドTKO勝利を収めるなど、今後の格闘技界を牽引する逸材との呼び声も高い。
幼少期から兄の影響で空手を習い始め、小学4年でキックボクシング、6年でムエタイの本場であるタイで修行。中学3年で前人未到のアマチュア17冠を達成し、高校3年には日本人初となるムエタイ2大殿堂タイトルを統一した格闘エリートだ。
努力で実績「練習の虫」
現在は横浜市にある「エイワスポーツジム」でトレーニングに励む。同ジムの中川夏生会長は「名高は”練習の虫”。周りの人間は天才と言うけれど、努力で実績を積み上げてきた選手だ。彼より才能のある選手は今まで幾らでもいたが、これほどまでに練習に打ち込む選手はいない」と評す。
吉成さん自身も「試合前はいつも緊張する。ただ、練習量だけは誰にも負けない自信があるので、不思議と恐怖心はない」と鋭い眼光を覗かせる。
また、練習の傍ら、週1回は汐入駅前の「P.K.ムエタイジム」で地域の子どもたちに指導するなど、後進育成にも力を注ぐ。「自分はちょっとドジで頼りない部分もある。もう20歳になので、自分の背中を見た子どもたちが夢に向かって進んでもらえるように、しっかりとした大人な振る舞いを心掛けたい」と白い歯をこぼす。
「格闘界を盛り上げる存在に」
”立ち技最強”と言われるムエタイ。吉成さんは「迫力だけでなく、スピード感のある技は美しい。それに他の格闘技と違い、試合前に選手同士の罵り合いもない。相手がいるから自分がリングに立てるというリスペクトがある」と競技の魅力を語る。
コロナ禍で昨年3月、タイでの試合が延期に。翌4月にはジムが一時閉鎖になり、十分な練習もできなかった。「今まで関係者の協力や環境に恵まれていたんだと実感した」と振り返る。
「無我夢中でムエタイに打ち込んできた10代だった。これからはもっと強い選手とたくさん試合をして、観客を熱くさせたい。そして、ファイターとして自分の名を高く轟かせ、格闘技界を盛り上げる存在になれれば」
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