深田台在住の原善伸さんがこのほど、クラシックギタリストとしては日本初という名誉教授の称号が洗足学園音楽大学から授与された。「小5からギターを始めて60年。仕事として続けてられたのは奇跡」と喜びを噛みしめる。
若くしてその才能を認められた原さん。22歳で日本ギタリスト協会新人賞を獲得し、翌年にはドイツに留学。世界各国の音楽家から優れた技術を吸収しながら、現地で音大講師も務めた。30歳を目前に帰国。自宅にギター教室を構え、その音色の美しさを地域住民に伝える傍ら、20年前に洗足音大の教授に就任した。
門下生からプロを30人以上輩出し、指導者としても確たる地位を築いた。70歳で先月定年を迎えたが、同大から長年に及ぶ功績が称えられた。
国内外で数多くのリサイタルを開いてきたが、コロナ禍で表現の場を失っていた。それでも立ち止ることなく、「人生の集大成」と位置づけた自身15枚目となるCD制作の真っ最中だ。スペインでは「ギターのベートーベン」とも呼ばれるフェルナンド・ソルの121曲を演奏する大作。当時の音を緻密に再現させるため、羊の腸などで作られた弦を張ったヴィンテージ、通称「19世紀ギター」を巧みに操り、録音作業を進めている。
「メロディーや伴奏など、1人でさまざまな曲を奏でられるのがギターの魅力。どこにでも持っていけるから相棒のような存在。終生ともに歩んでいけたら」
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