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”わたし”の京急油壺マリンパーク 連載 思い出や学び、忘れないで 中井武さん(マリンパーク館長)

掲載号:2021年9月24日号

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ペンギン繁殖に奮闘

 出身は東京。今から約40年前にマリンパークへ入社しました。飼育部魚類担当となり、そこでは大きなサメが好きでしたね。犬や猫のように自分では飼えないからという理由で、小さい頃はゾウの飼育員になりたかったくらいですから。

 2006年には湯河原沖の定置網に深海の希少サメ「メガマウスシャーク」が入網したとの一報を受け、現地に向かったことも。全長5・7m体重1・2t、まさか生涯であのようなものが見られるとは。これも水族館で働く醍醐味ですよね。

 また、キタイワトビペンギンの繁殖にも注力しました=写真上。84〜85年に9羽の野生個体を入れたのですが、その名のとおり高い岩もジャンプで移動する習性と運動量で、目を離すと園内を逃走。何度肝を冷やしたことか。いつだったか隣のウミガメのプールで見つけた時、サーフィンしているかのように甲羅の上にいたのは驚きました。

 繁殖に初成功したのは87年。その後、飼育下二世代繁殖が評価され、動物園水族館に贈られる最高栄誉・古賀賞も頂きました。苦労はしましたが、やってよかったと胸を張って自慢できます。

  ◇  ◇  ◇

 今日まで続けてこられたのは来ていただいたお客様と、生き物の採集・イベント開催への協力や愛着を持って見守ってくれた地元の存在があってこそ。三浦市立小学校での出前授業では、子どもたちに地域の自然について学ぶ機会が定着し始め、また、若いスタッフも意欲的に取り組んでいただけに、とても残念です。もし、「こうした学習を継続したい」と呼んでもらえれば、私個人でも学校へ行きますよ。

 閉館を知ってもコロナ禍で来館が難しいお客様も多いと思います。しかし、マリンパークとの思い出をずっと忘れないでもらえたら、これ以上嬉しいことはありません。

 53年間本当にありがとうございました。

このコーナーは、今年9月末で閉館する京急油壺マリンパークの思い出を、ゆかりある方々に振り返ってもらう特別企画です。【了】

回遊水槽のサメを見つめる中井館長
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