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横須賀・三浦 コラム

公開日:2022.02.11

よこすかでジェンダーを考える
「誰も一人にさせないまち」実現へ
#2 横須賀市人権・男女共同参画課



 ここ数年、ジェンダー(社会的性差)や男女共同参画という言葉を耳にすることが多くなっています。男性・女性の性別による固定的役割分担や偏見が社会的に作られたものであることを意識していこうという視点が広がっています。連載2回目では、横須賀市がどのように取り組んでいるのか、市民部人権・男女共同参画課に聞きました。





――市の「男女共同参画」の姿勢、取り組みについて教えてください。





 横須賀市では1986年、庁内に「婦人行政担当」を設置しました。2年後に女性行政課となり、94年に女性行政総合プラン「デュオプランよこすか」を策定しました。国の育児休業法が公布された時期です。「デュオプラン」は名前を変え、現在は「第5次横須賀市男女共同参画プラン」(2018〜22年度)の実施期間中です。【1】誰もが活躍できる環境づくり【2】あらゆる場面における男女共同参画の推進【3】暴力のない社会づくり―の3本柱で施策は39(事業数は計65)。毎年、各項目の取り組み実績と達成度を検証して、次年度にフィードバックしています。





――「ジェンダー」の浸透度はどうですか。





 昨年の東京五輪を契機にジェンダー平等の「言葉」への関心は高まっていると思います。昨年8月には市民と市職員を対象に、「男女共同参画と多様な性」に関するアンケートを実施しました。さらに、市内の町内会自治会に「意思決定の場での女性の関わり」「地域活動や行事の実施においての性別での役割分担」などの項目で調査を行っています。現在、集計中ですがこれらの回答や「男女共同参画及び多様な性の尊重に関する審議会」での意見を、22年度からの6次プラン策定に反映させていきます。





――ほかに、市民向けの具体的な取り組みはありますか?





 1995年に「デュオよこすか」を総合福祉会館内に開設しました。交流スペースや講座のほか、「男女共同参画」に関する図書の貸し出し、資料・チラシの配架、女性のための相談窓口も設けています。昨年・今年度に実施した父子の料理教室も好評です。また、市内の中学校に啓発冊子を配付し、授業などで活用してもらっています。多感な年齢の中学生に「自分ごと」として考えてもらう目的です。男女共同参画のほかに性的マイノリティ、デートDVなどもテーマに取り上げています。





――市役所庁内の動きはどうでしょうか。





 昨年4月、市役所として「女性活躍・子育てサポートプラン」を策定、男女の育児休業取得率や管理職の女性割合などの目標値を定めています。ここ1〜2年で男性の育休取得が増えており、経験者による「座談会」を庁内で実施するなど、意見交換も行っています。そこで課題に上がるのが「働き方」。長時間労働がネックとなっている部分は企業と同じです。テレワークや時差出勤はコロナ禍以前から導入していますが、時間外勤務の縮減や柔軟な働き方を模索しながら、市民への発信も続けていきます。

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