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横須賀・三浦 経済

公開日:2023.01.13

マグロとサツマイモの好タッグ
農業法人がブランド化に挑戦

  • 素材を活かし、チップス状の芋を油で揚げて砂糖を絡めた

 横須賀市林の農業法人「ヨコスカアグリファミリー」が、マグロ加工で発生する残渣(ざんさ)を肥料にして育てたサツマイモの6次産業化に乗り出している。マグロとサツマイモを掛け合わせた産品を「まぐろいも」と命名。これを原料とした加工食品を手掛けていく。第一弾商品として、いもけんぴ味の「まぐろいもチップス」を開発。新名物として売り出す。

 同法人では、廃棄物であるマグロの骨や皮などを堆肥化している三浦市三崎町のマグロ加工問屋「三崎恵水産」から肥料を調達。これを畑にまいて今シーズンは400kgのサツマイモを収穫した。栽培を手掛けた鈴木優也さんは「肥料成分は安心安全が担保されており、豊富な栄養分を蓄積した土壌になった印象」と話す。

 海と畑の地域循環によって食品ロス削減と特産品づくりをめざす試みだ。原料の「まぐろいも」とこれを用いた商品ラインナップを増やすことで、地域ブランド化を進めていくという。

 地場産業の連携による新名物づくりには、先行事例があり、ノウハウの提供を受けている。

 ウナギを加工した際の残りかすを使った堆肥で育てた静岡県浜松市の「うなぎいも」とウズラ卵の殻を肥料にして栽培した愛知県豊橋市の「うずらいも」だ。いずれも残渣を有効活用したサツマイモで、プリンやケーキ、スイートポテトなどの商品が揃う。人気を後押しするのが愛らしいオリジナルキャラクター。浜松では、ウナギを肥料にしてサツマイモを栽培していたところに突然変異で生まれたという設定の「うなも」が販売促進に貢献。関連グッズも数々ある。横須賀ではこれをマグロにアレンジした「まぐも」を登場させる。

 アグリファミリーでは「まぐろいも」のピューレなども用意し、多くの事業者に商品開発で参入してもらう考え。ニーズを創り出すとともに生産量を増やし、耕作放棄地の解消につなげていく。

 「まぐろチップス」は410円。いちご よこすかポートマーケット内の「横須賀ビール」や横須賀温泉「湯楽の里」で購入できる。

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