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横須賀・三浦 コラム

公開日:2023.05.12

よこすかでジェンダーを考える
市民が望む「寛容で偏見のない社会」
#8 市の男女共同参画プラン

 横須賀市は今年3月、「第6次横須賀市男女共同参画プラン」を策定した。文字通り「男女共同参画」における市役所や市の取り組みの方向性をまとめたものだ。

 市では1994年に女性行政総合プラン「デュオプランよこすか」を策定。以降、名称を変え、男女共同参画社会基本法、DV防止法、育児・介護休業法など国の関係法令の動向にも合わせて、4年ごとに策定してきた。「6次プラン」は2023年度から26年度の4年間が対象。市の「人権施策推進指針」「パートナーシップ宣誓証明制度」、19年に施行された「男女共同参画及び多様な性を尊重する社会実現のための条例」などをふまえている。

 プラン策定に関わったのは、有識者や市民公募委員11人による審議会。21年に実施した市民アンケートや5次プランで掲げた「市役所の女性管理職割合」「待機児童数」といった数値目標などを検証し、約2年かけて作成された。

「副題」が語るもの

 「ジェンダー平等と多様な性を尊重する社会を目指して」。同プランで新たに付けられた副題だ。審議会の過程でも、プランの内容を広い世代に分かりやすく伝える言葉として議論された。内容も従来の「男女共同参画」から広がっており、追加事業は市の広報・出版物等における表現の配慮や申請書等における性別欄の見直し、避難所における女性や障害者、外国人、性別マイノリティへの配慮など。また、モデル事業として市役所職員の時間外勤務縮減、育児・介護休暇等取得、テレワークの運用のほか、事業者等による健康経営(働きやすい環境整備)などワーク・ライフ・バランスの推進、「性と生殖に関する健康と権利の尊重」等の施策、生活困窮者やヤングケアラーなど「困難な問題を抱える人」への相談支援の充実も盛り込まれているのが大きな特徴だ。

*  *  *

 21年の市民アンケートでの「あなたの身の回りで男女共同参画は進んでいると思いますか」という問いに、「進んでいない」との回答は65・8%。自由意見では「どの様な立場の人でも対等に寛容で偏見のない社会を望む」という声もあった。この4年間で、その環境や空気は変化していくのか、今後も見守っていきたい。-連載終わり

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