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横須賀・三浦 社会

公開日:2023.05.19

”eスポーツの聖地”めざす
産学民官が強み活かし協力

  • 会見で事業展開への抱負を語った関係者ら

 横須賀市は、対戦型コンピューターゲームで勝敗を競う「eスポーツ」の推進を図るため、産学民官連携コミュニティー「ヨコスカ eスポーツ パートナーズ」制度をスタートさせた。

 市は高校生をおもな対象に、2019年からeスポーツの普及プロジェクトを発足。企業の協力を得て、高性能パソコンの無償貸与やネットワーク環境の整備を通じたeスポーツ部の立ち上げ支援、大会開催に力を入れてきた。

 このほど始まった同制度は、eスポーツのさらなる普及・振興をめざし、異なる団体が自由に交流を図ることで、新たなビジネスチャンスの発掘や地域活性化を促進する取り組み。業種を問わず市内外から23の企業・団体、eスポーツ部のある10の学校が参画している(5月10日現在)。

選手育成や環境整備

 今後は互いの専門性をいかした新規事業を続々と展開させる。

 たとえば、市内の優秀な高校生を選抜して、より質の高い指導や自宅環境の整備をサポートする「スカラーシップ制度」を創設。上下水道局旧待機用宿舎(西逸見町)に生活・活動拠点を置くプロチーム「BC SWELL」などが協力し、プロ選手の輩出をめざす。

 ゲーム用パソコンメーカーのエムエスアイコンピュータージャパンは、加盟する各校を巡回してパソコンの組み立て教室を実施。実戦に即した学びの場を用意する。

 飲料大手のアサヒ飲料も名を連ねている。筑波大との共同研究で、炭酸水を飲用した場合の判断力維持やパフォーマンス能力向上が期待できることから、自社の強炭酸水を部活動へ提供。水分補給に役立ててもらう。

 地元のかながわ信用金庫と湘南信用金庫は、eスポーツ選手のビジネスマナー研修やセカンドキャリアの形成などで連携。また、横須賀をホームタウンのひとつとするサッカーJ1の横浜F・マリノスが有するeスポーツチームも、選手を指導者として学校へ派遣。久里浜の練習場を活用した体験イベントも視野に入れているという。

 5月10日に行われた記者会見で、上地克明市長は「eスポーツの聖地化をめざしたい」と話し、新たな参画企業や団体などを随時募集して、連携の輪を広げていきたいとした。

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