横須賀・三浦 コラム
公開日:2026.02.27
三郎助を追う 〜もうひとりのラストサムライ〜
第33回 文・写真 藤野浩章
「この先どのように進んでゆくのか、それがしにも分かりませぬ。しかし、分からぬからこそ異国の事情を知りたいのでございます。己を知るためには先(ま)ず敵を知る。これが肝要かと...」
◇
ペリー来航で日米和親条約が結ばれ、ついに日本が開国した直後、1854〜60年の安政年間は、巨大地震や風水害が多発し、社会に不安感が広まった時期だった。
何とか自由貿易は拒否した幕府だったが、後の日米修好通商条約によって経済も開国。幕府権威への不信が高まり「安政の大獄」で大老井伊直弼(なおすけ)が徹底した弾圧を加え、「桜田門外の変」での暗殺に結びついていく。
桂は道場などで、その主役だった水戸藩の藩士たちと深い交流をしていた。さらに大獄で処刑された吉田松陰(しょういん)は、桂小五郎と深いつながりがあった。幕府の開国政策を批判し、長州で松下村(しょうかそん)塾を開いて門下生を指導した松陰だが、以前に藩校明(めい)倫(りん)館で教師をしていた時に出会ったのが桂だ。歳の差は3才。師弟というより"同志"と言える関係を築いたという。
三郎助もそれは知っていた。もちろん、前年に松陰が下田でアメリカへの密航を試みて捕まったことも。本書では三郎助が、外国排斥(はいせき)を唱える長州がなぜ外国に興味を持つのか?とストレートに聞いている。それに明るく答えた桂のセリフが冒頭のものだ。本書で作者の大島は「三郎助は時代が確実に動いているのを感じ、眼の前に座って眼を輝かせて語る桂に、新しい武士像を見たように思った」と彼の心情を表現している。
そんな中、アメリカに続いて、とある国が日本攻略を仕掛けてくる。
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